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先天性白皮症

各論3 「皮膚・頭頸部疾患」
(問題)
先天性白皮症はPUVA療法の適応疾患である。

先天性白皮症(答え)×
(解説)
 先天性白皮症とは、メラニン色素生成に関する先天的な異常を伴う疾患である。眼,毛髪,皮膚の色素が減少または消失する眼皮膚型では眼振,羞明,視力低下,日光照射に伴う紅斑を示す。
 メラニン細胞での色素生成に関与するチロシナーゼの欠損または低下は,
1)チロシナーゼ陰性型
2)黄色変異型
3)チロシナーゼ陽性型
4)ケディアック・ヒガシ, Hermansky‐Pudlak , Crossなどの症候群に伴うもの
 が知られており、これらはいずれも常染色体性劣性遺伝を示す。このほかに視力症状を示さず、常染色体性優性遺伝を示す眼皮膚型類白児症がある。
 色素欠損は,1)チロシナーゼ陰性型 で最も著明で透明な虹彩,乳白色の皮膚,黄白色の毛髪を示す。網膜色素上皮の色素欠損または減少と羞明,眼振,視力低下を示すが皮膚毛髪は正常、眼型はX染色体性劣性(一部常染色体性劣性)遺伝を示す。皮膚毛髪の部分的色素欠乏を認める皮膚型では常染色体性優性遺伝を示す。

[治療]
 紫外線による発癌および皮膚老化を予防するため、乳児期から強力なサンスクリーンを外用する。また、目の保護のため色つきコンタクトレンズやサングラスを使用。

[参考]PUVA療法適応疾患
1.乾癬
2.尋常性白斑
3.菌状息肉症
4.円形脱毛症
5.掌蹠膿胞症

[注]これは、医学評論社で毎平日更新中の一問一答を解説していく…という、不毛なことをやるコーナーです。

晩発性皮膚ポルフィリン症

各論3 「皮膚・頭頸部疾患」
(問題)
晩発性皮膚ポルフィリン症では光線過敏がみられる。

晩発性皮膚ポルフィリン症(答え)○
(解説)
 晩発性皮膚ポルフィリン症とは、肝性皮膚ポルフィリン症の代表的な病型である。中年男性に多く、光線過敏性皮膚炎を呈する。露光部の皮膚炎は紅斑,浮腫,水疱などの急性症状は少なく、皮膚脆弱性,色素沈着,瘢痕などの慢性症状が著しい。
 アルコール多飲と低栄養が原因とされていたが、大半は優性遺伝のことが判明した。肝障害が強く、肝硬変や肝にヘモジデリン沈着,脂肪沈着が多く、血清鉄の増加や糖尿病の合併も多い。尿ウロポルフィリンとコプロポルフィリンが著増し、尿はブドウ酒色を呈する。
 uroporphyrinogen decarboxylaseの欠損が原因とされ、ALA合成酵素の活性増加は肝のみに認められる。南アフリカのバンツー族に多いバンツーポルフィリン症Bantu porphyriaは過量の飲酒,低栄養,鉄鍋使用が原因とされるが、症候も本病型と共通し、ほぼ同一とみなされる。

[治療]
 禁酒、遮光、瀉血(2〜3週間で300〜500ml)、鉄キレート剤、肝庇護療法、重曹内服などを行う。

[注]これは、医学評論社で毎平日更新中の一問一答を解説していく…という、不毛なことをやるコーナーです。

色素失調症

各論3 「皮膚・頭頸部疾患」
(問題)
色素失調症では頭蓋内腫瘍を合併する。

色素失調症(答え)×
(解説)
 色素失調症は、皮膚に特徴的な色素沈着をきたし、症状は臨床的に4期に分類される。皮膚病変は生下時から水疱や紅斑をきたし、以後、丘疹→色素沈着→消退という経過で治癒する。X染色体優性遺伝(Xq28にマッピングされたNEMO:NF-κB)の形式をとり、圧倒的に女子に多い。生命予後は良好であるが、眼科的治療や奇形に対する治療を要する。

[補足]
皮膚症状の他に、半数前後に他の奇形の合併があり、脱毛斑,歯の異常,斜視など眼科的異常(他には白内障、神経膠腫、小眼症など、網膜は未熟児網膜症に類似した病変),てんかんなどの中枢神経異常がみられる。

第1期(炎症期)
ふつう生後2週以内に、体幹・四肢に紅斑,膨疹,小水疱を多数生じ、やがて膿疱,びらんになる(数週〜数ヵ月)。

第2期(疣状苔癬期)
角質増殖性の疣贅状丘疹が多発し、部分的に列序性の配列もみられる。この皮疹は1〜2歳までに消退していく。

第3期(色素沈着期)
線状・帯状の色素斑が、複雑な形の渦巻き状、網状に配列し、本症の最も特徴的な皮疹である。

4期(消退期)
色素斑は、4〜5歳までにゆっくり消失していく。

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色素性乾皮症

各論3 「皮膚・頭頸部疾患」
(問題)
色素性乾皮症はPUVA療法の適応疾患である。

色素性乾皮症(答え)×
 色素性乾皮症は、DNA修復過程に先天的障害があり、紫外線により細胞が傷害されやすく、日光照射によって容易に日焼け症状をきたす。全ての病型で常染色体劣性遺伝形式をとる。成長と伴に悪性腫瘍(皮膚悪性腫瘍である基底細胞上皮腫[基底細胞癌],有棘細胞癌,悪性黒色腫)を合併しやすい。治療は徹底的な遮光である。

[補足]
 反復露光により紅斑を繰り返しているうちに、色素沈着・脱失,粗造・乾燥化をきたし特徴的な顔貌となる。わが国での発生頻度は10万人中1〜2.5人と推定されている。遺伝的に多様であり、遺伝的相補性群8(A〜H)およびバリアントの計9群に分類されている。A群では通常神経症状を伴う(ドゥ サンクティス・カッキオーネ症候群はその一特殊型)。 種々の体細胞において紫外線照射で生じるDNAの傷、主にピリミジン二量体の除去修復能欠損があり、エンドヌクレアーゼによる二量体切り出しの最初の段階に必要な補助的因子(XP‐factor)の欠損が病因として考えられ、その遺伝子解析も進んでいる。

[補足]
PUVA療法の適応は以下の疾患。
1.乾癬
2.尋常性白斑
3.菌状息肉症
4.円形脱毛症
5.掌蹠膿胞症

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種痘様水疱症

各論3 「皮膚・頭頸部疾患」
(問題)
種痘様水疱症は紫外線によって症状が現れる。

種痘様水疱症(答え)○
(解説)
 種痘様水疱症(夏季水疱症)とは、まれな小児の内因性過敏症の一種である。原因不明(かつてはポルフィリン症の一型と考えられたが、現在はポルフィリン代謝障害を認めないもののみを本症とし、トリプトファンの代謝経路の障害ともいわれる)の光線過敏症で、春夏の候、露出部位(とくに顔面)に紅斑,小結節についで小水疱を多発し、中央は陥凹して結痂後瘢痕治癒する。EBウィルスが関与し、思春期頃までに自然寛解する。
 眼症状(結膜炎,角膜混濁など)を合併することがある。男性に多く、小児期に始まり、成年期に軽快する。
 治療としては、日光避けることが重要とされ、遮光剤を利用する。

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2006年02月27日より運営している医学系ニュースサイトです。
当初はレポートの掲載や医師国家試験の問題解説を行っていましたが、そちらは『医学生のレポートやっつけサイト』に移行しており、こちらは医学ニュースを取り扱うこととなりました。
国内の3大疾病である癌、脳卒中、心筋梗塞から稀な難病、最新の治験・治療法など、学んだことを記していきたいと思います。時には微笑ましいニュースから、社会的な関心事となっている医学の問題、感動的な闘病記など、幅広く取り扱っていきたいと思います。ブログパーツ
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