2007年03月
2007年03月31日
糖尿病患者はパーキンソン病にかかりやすい?
フィンランドの国立公衆衛生研究所のギャン・フー主任研究員らがパーキンソン病の病歴がない25歳から74歳の男女合わせて5万1,000人について18年間追跡調査した。
その結果、324人の男性と309人の女性にパーキンソン病がみつかった。そのなかで2型糖尿病にかかった人がパーキンソン病にかかる可能性は83%も高かかった。ボディー・マス・インデックス(BMI)や飲酒、コーヒーや茶、喫煙、運動量などの条件を付加しても可能性が高いことには変わりなかった。
パーキンソン病は脳細胞か神経細胞が死滅または損傷することで起こる。これらの細胞はドーパミンと呼ばれる運動機能を制御する物質を分泌する。
糖尿病はインシュリンを適切に使えなくするかインシュリンの分泌機能を劣らせる。インシュリンはグルコースをエネルギーに変えるために必要な物質で、不足すれば脳や神経の細胞がエネルギーを得られず、ドーパミンの分泌が妨げられるとされている。
米国には150万人のパーキンソン病患者がおり、糖尿病との関係が明確になったことで肥満の危険性がいっそう認識されそうだ。
(肥満は万病…糖尿病患者はパーキンソン病にかかりやすい)
パーキンソン病とは、ふるえ、動作緩慢、小刻み歩行を主な症状とする病気です。日本では、人口10万当たり約100名の患者さんがおられます。
その原因としては、脳の中の黒質という部分の神経細胞の数が減ることが原因です。ここの神経細胞は、突起を線条体という部分に送っており、またドパミンという物質を含んでいるので、線条体のドパミンが減少します。これが色々な症状の原因と考えられています。黒質の細胞が何故減るのかはまだよくわかっていませんが、ミトコンドリア呼吸障害や活性酸素の生成増大が関与するのではないかと考えられています。
今回の研究では、理由は分かりませんが、2型糖尿病との相関があったと明らかになりました。神経細胞がエネルギーを得られない→ドーパミンの分泌が妨げられるという論理は無理があるように思いましたが、この調査結果は、今後パーキンソン病の研究に関して重要なものになると考えられます。
「タミフル 中外製薬寄付金問題」厚労省・研究者・製薬会社が会見
会見した厚労省医薬食品局の中澤一隆総務課長は、中外製薬から研究資金が渡っていた3人を研究班から外したことについて「社会的な関心が高く、李下に冠を正さずだ。心苦しいが、やめてもらうことにした」と説明した。しかし、資金流用を厚労省の担当者が黙認していたことには「不信を招くもので問題だった」と謝罪したものの、言葉少なだった。
一方、研究班の横田俊平・横浜市立大教授と藤田利治・統計数理研究所教授も記者会見。冒頭、「一企業からの寄付金は好ましくなく、重要な調査に無用な誤解を与えた」と謝罪したが、「厚労省が研究の必要性を認めながら、費用を調達できなかったことが原因で、研究班を辞めなければいけない理由はない」と話し、同省の対応を厳しく批判した。
さらに中外製薬も会見。藤田晴隆専務らによると、同社は今回の寄付について厚労省に相談したという。その際、同省安全対策課は「研究費拠出を所轄しているのはうち(安全対策課)。所轄部門に伝えたということになるのではないでしょうか」として反対しなかったため、了解を得たと理解したという。
(タミフル:中外製薬寄付金 厚労省に募る不信 研究者、患者側双方から)
製薬会社からの研究費というのは、病院や研究者にとって日本を問わずアメリカなどでも重要なものであるとのこと。たしかに今回のような当事者企業からの寄付金は好ましくない。
しかし、厚労省管轄の研究で、しかも関心の非常に高い問題にもかかわらず、研究費を捻出することができなかったという事態は、それこそ問題にすべきことのように思われる。寄付金問題がクローズアップされているが、こうした厚労省の問題認識の甘さもしっかりと今後の対策すべきことのように思われる。
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「タミフル服用してないのに…」14歳男子が転落
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横浜市小児科医会(水野恭一会長)は29日、インフルエンザにかかった14歳少年が治療薬「タミフル」を服用していないのに、自宅の2階から飛び降りる異常行動があったと発表した。同日記者会見した水野会長は「医師の間では以前から、インフルエンザではタミフルの服用の有無にかかわらず、異常行動が起こることを認識していた。保護者に子供から目を離さないようにしてほしい」と注意を促した。
同会によると、少年は19日から38度前後の発熱があり、20日に横浜市栄区の医院でインフルエンザと診断された。医師は症状が軽かったため、タミフルは使用せず、解熱剤(アセトアミノフェン)だけを処方した。
21日午前6時ごろ、父親が少年が部屋にいないのに気づき捜したところ、庭で裸足のまま歩いているのを発見。少年は「2階から飛び降りる瞬間に意識が戻り、ベランダのパイプに手をかけたことまでは覚えているが、どのように落ちたかは記憶にない」などと話した。けがはなかった。
同様のケースは、川崎医大でも報告されているという。
(タミフル服用しない14歳男子が転落)
インフルエンザ治療薬「タミフル」服用後に家を飛び出そうとするなどの異常行動を起こした女児が、その後の検査で、インフルエンザではないとの結果が出たことが3月28日に判明したが、今度は逆に、インフルエンザでタミフルを服用しない14歳少年が転落事故があったという。
横浜市小児科医会の水野会長は「大人も含めインフルエンザと診断された患者のうちの5〜10%にこうした異常行動があるのではないか」と指摘した上で、「子供がインフルエンザにかかったら、タミフル服用の有無にかかわらず、子供と同じ部屋で寝るなど目を離さないようにしてほしい」と話しているという。
中外製薬の寄付金問題で厚労省研究班が研究が目に見えて進まぬ今、こうして危険な事故が増えている現状をしっかりと把握してもらいたいものだ。
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同様のケースは、川崎医大でも報告されているという。
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本当は怖い睡眠時無呼吸症候群
久留米大学医学部の内村直尚助教授は、平成16年から3年にわたり、睡眠と生活習慣病との相関を明らかにする「働く世代の睡眠実態調査」を行った。調査結果によると、調査対象者(35〜59歳の勤労者約6,000人)の51.6%は高血圧症、高脂血症、糖尿病の生活習慣病のいずれかを治療中か、健康診断で指摘されていた。このうち31%は不眠で悩んだ経験があった。一方、生活習慣病のない人で、不眠で悩んだ経験のある人は24.9%。生活習慣病を持つ人の方が、不眠の悩みを抱える人が多かった。
しかし、生活習慣病のいずれかで治療中の人で、かかりつけ医に「眠れていますか?」と尋ねられた経験のある人は33.5%しかいなかった。
内村助教授は「不眠は自覚できるから、生活習慣病に介入する方法としては、治療が最も簡単だ。しかし、不眠の治療は最も行われていない。不眠経験者の多くが医師に相談することも、医師から問われることも少ない」と、睡眠に対する意識の低さを指摘する。
(睡眠時無呼吸症候群 肥満も一因の生活習慣病)
睡眠時無呼吸症候群の定義とは、
・一晩(7時間)の睡眠中に10秒以上の無呼吸が30回以上おこる。
・または、睡眠1時間あたりの無呼吸数や低呼吸数が5回以上おこる。
というものです。
厚生省では睡眠1時間あたりの低呼吸数が20回以上おこる場合では、5年後の生存は84%(5年後の死亡率は16%)と報告しています。
睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)は、睡眠中に呼吸が止まった状態(無呼吸)が断続的に繰り返される病気です。その結果十分に睡眠がとれず、日中の眠気、集中力、活力に欠ける、居眠りがちになる、居眠り運転で事故や重大事故などを起こしやすくなります。
問診などでSASの疑いがあると判断された場合は、診断装置を用いた検査に進みます。
無呼吸は夜発生するため、まずは簡易的にアプノモニターのような携帯型の簡便な装置で在宅検査を行なうことが多いようです。疑いが強い場合、しっかり測定するために通常は夜間に入院検査で行います。
治療としては、患者が肥満者の場合、減量により上気道周辺の脂肪の重さによる狭窄を改善することを考えます。
つぎに、持続陽圧呼吸療法といって、CPAP(continuous positive airway pressure ; シーパップ)装置よりチューブを経由して鼻につけたマスクに加圧された空気を送り、その空気が舌根の周りの空間を広げ吸気時の気道狭窄を防ぐ方法があります。
CPAP装置には大きく分けて2タイプあり、ひとつは固定CPAPと呼ばれ、もう一つはオートCPAPと呼ばれる。いずれも日本国内では保険診療として認められており、一般的な給与所得者にとって大きな負担と感じられない程度の費用で利用することができます。保険診療扱いで、「装置をレンタルして使う」ようなスタイルのため、症状の有無に関わらず一ヶ月に最低1回は担当医師の診察が必要です。
睡眠時無呼吸症候群は、高血圧や不整脈などの合併症を起こすこともあります。
放置すると日中の眠気や集中力低下が事故につながるリスクがあります。例えば、スリーマイル島やチェルノブイリの原発事故、スペースシャトル「チャレンジャー」の爆発も、SASが原因とされているそうです。
放っておくと、意外に怖いSAS。眠りが浅い、日中耐えられない眠気が襲ってくる、集中力の低下やいびきがひどいなどのことに心当たりがあったら、一度、病院を訪れた方がよろしいかも知れません。
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