2007年05月

2007年05月31日

月経を無期限停止する避妊ピルを認可

FDA米食品医薬品局は、毎日服用することで月経を無期限に止める初めての低用量避妊ピルの販売を認可した。製造販売元のWyethが22日、発表した。米国では処方薬として7月から販売される。価格は未定。

同社のリリースによると、経口避妊薬Lybrelライブレルは、低用量のLevonorgestrelレボノルゲストレル とEthinyl Estradiolエチニール・エストラディオールを含有する。従来のピルが21日間の投与期間後に7日間の休薬期間が必要なのに対して、この薬は1年365日連日服用するタイプで、避妊しながら月経を停止することを望む女性が対象となる。服用を続けることで生理に伴う症状をなくすことが可能になる。

世界中で2457人の女性を対象とした臨床試験では、従来の経口避妊薬と同等の避妊効果が得られた。1年間服用した女性の59%が月経がなく出血も見られなかったが、41%に多少の出血がみられた。3カ月から6カ月、服用を続けるうちに出血は減少した。副作用は従来の低用量避妊薬と同等で、まれに凝血、脳卒中、心臓発作の危険性があり、喫煙者特に35歳以上ではそのリスクが増加するため、ピル服用者は禁煙すべきとしている。服用を止めた後に月経・妊娠の再開に遅れはなかった。

日本のワイス株式会社によると、Lybrel の新薬承認申請は、現在欧州連合においても検討されているが、日本での申請については未定だという。
(月経停止する避妊ピルを認可、米FDA)


ピルは、女性が服用することにより人工的に妊娠中と同様な内分泌状態を持続させることで 排卵を停止させます。正しく服用した場合の避妊の確率は非常に高いです(PI:0.1-5%程度)。

避妊以外にも、生理時期の調整や月経困難症(生理に伴う重い症状)の緩和、子宮内膜症の治療などに使われます。

ピルは、黄体ホルモン(プロゲステロン)様作用を示すプロゲストーゲンとエストロゲンの2種類のホルモン剤で構成されています。これを毎日1錠づつ21日間飲み続け、7日間ピルを飲むのを休みます。この休薬期間の2-3日目より月経と同じ様な出血が起きます。これはピルに含まれるホルモン作用が消失して起きるため、消退出血と呼ばれます。7日間の休薬をおいた後、8日目より再び、新しいシートのピルを21錠飲みます。この繰り返しがピルの基本であり、また、21+7=28となり女性の定型的な28日周期になり乱れなくしてくれます。

ピルを服用すると、ピルに含まれるエストロゲンとプロゲストーゲンは、腸から吸収され、肝臓をとおって、全身の血液中を循環します(腸肝循環)。そしてそれらが、性上位中枢である視床下部や下垂体に作用し、エストロゲンやプロゲステロンが卵巣から分泌されているという情報に置き換えてしまい。その結果、視床下部からGnRHや下垂体からFSHとLHの分泌も抑さえてしまいます(ネガティブフィードバック)。したがって、卵巣中の卵胞は刺激を受けないため卵胞の発育や排卵が起きません。ちょうど、卵巣は休んだ状態になっています。
 
一方、両ホルモン剤は、子宮の内膜にも働きかけます。エストロゲンによって、内膜は増殖するものの、プロゲストーゲンの作用により、その増殖は抑えられ、比較的薄い内膜となり、例え排卵し、受精しても着床でき難い状態となります。また、子宮の入口にある頚管粘液の性状が濃厚粘稠となり、精子が子宮内に入って行けない環境にもなっています。

従来の経口避妊薬では、生理を止めるのではなく、排卵を止める薬であり、今回で認可されたピルは、月経も止められるようです。長期的な影響が不明なので、少し不安な気もしますが、使用してみたい、と思われる女性もいらっしゃるのではないでしょうか。

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チェ・ホンマンさん、末端肥大症と診断される

崔洪万(チェ・ホンマン)さんが"巨人症"と呼ばれる「末端肥大症」を指摘され、波紋が広がっている。

慶煕(キョンヒ)大学内分泌内科の金成運(キム・ソンウン)教授は30日、聯合ニュースと電話で、「崔洪万の場合、身長が2メートル以上あり、顔の形を見れば間違いなく末端肥大症」とし「早い時期に治療をしてこそ長生きできる」と語った。末端肥大症とは、脳下垂体に生じた腫瘍のため成長ホルモンが過剰に分泌され、身体末端部位の顔や手足などの成長が止まらない病気。

金成運教授は「以前、崔洪万に会って精密診断を受けるよう勧めたが、本人は受け入れなかった」とし「腫瘍が大きくなれば頭が痛くなる。 また心臓と手足はずっと大きくなる。 後に大腸がんになる可能性もある」と警告した。

また金成運教授は「崔洪万もこの事実を知っているが、治療を受けることになれば格闘技選手生活をあきらめなければならないため、国内での精密検査を避けているようだ」とし「すぐに治療しなければならない」と語った。

"巨人症"論議は、崔洪万が最近、米カリフォルニア州体育委員会(CSAC)が指定した病院で受けたメディカルテストの結果が発端となった。

崔洪万は来月3日に米カリフォルニアで開催される「K−1ダイナマイトUSA」大会のメーンイベント試合でプロレススター出身のブロック・レスナー(30、米国)と対戦する予定だった。 しかし崔洪万は大会出場を控えて現地でメディカルテストを受けた結果、下垂体に腫瘍が見つかり、CSACから出場許可を受けられず、レスナーとの対戦もキャンセルされる危機に直面している。
(崔洪万、‘巨人症’波紋広がる)


末端肥大症とは、脳の下垂体前葉の成長ホルモン分泌腺細胞がその機能を保ったまま腫瘍化し、成長ホルモンが過剰に産生され、手足や内臓、顔の一部分が肥大する病気です。

成長ホルモンの過剰分泌により以下の症状が現れます。
・高血圧(血管の厚みが太くなるため)
・いびき(舌が肥大するため)
・指輪が入らなくなる(皮膚や骨が肥大するため)
・唇が厚くなる。
・鼻が横に広がる。
・額が突き出る。
・下あごがせり出る。

チェ・ホンマンさんの場合、骨発育停止前から成長ホルモンの分泌が過剰に起こり、下垂体性巨人症と呼ばれ身長の異常成長が起こったと考えられます。その後も成長ホルモンが過剰分泌され続け、結果として上記のような症状も出ているのではないかと思われます。アントニオ猪木さんや、ジャイアント馬場さんも同様の末端肥大症であると考えられます。

高血圧の結果、動脈硬化、果ては心筋梗塞などが起こって死亡リスクが上がると考えられます。激しいスポーツを行っている方だからこそ、治療をしていただきたいと思いますが、格闘家として今後も活躍するということが難しくなってしまうということもあり、悩ましい所ではあると思われます。

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はしか検査試薬、新たに8万人分を供給へ

首都圏を中心に流行しているはしかに対する免疫があるか調べる検査試薬が不足している問題で、厚生労働省は都道府県に対し、31日までに約8万人分の試薬が新たに供給される見込みであると通知した。

試薬は、今月だけで約16万人分が供給されたが、同24日には製造・販売業者の在庫がほぼなくなった。今後、6月末までに約60万人分を確保できる見通し。同省では、医療機関などに対し適正量を購入するよう求めている。
(はしか検査試薬、新たに8万人分を供給へ)


首都圏ではしかが流行し、はしかに対する免疫があるか調べる人が急増している影響で、検査試薬が不足し、複数の検査会社が業務の中断に追い込まれたことが問題となっていました。

その結果、免疫があるにも関わらず、ワクチン接種をする人が多くなり、ワクチンまでもが不足する状況になってしまう、ということも懸念されていました。その心配を緩和するためにも、試薬を増産することになったのではないでしょうか。

大手検査会社によると、ゴールデンウイークが終わった今月上旬ごろから依頼が増え始め、中旬になって急激に増加。「EIA法」という検査で、それまで1日に約100件だった依頼が約7000件になってしまったそうです。そのため、試薬の在庫が乏しくなり、他の検査法も含めほぼ全面的に中断したそうです。

麻疹抗体に関する検査は、血液検査を行うことである程度判明しますが、血液検査にもEIA法、NT法、PA法など様々な方法があります。このうち、最も推奨されるのはEIA法という検査法です。

何とか試薬の不足は、免れる見通しが立ったのではないでしょうか。

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2007年05月30日

O157食中毒:武蔵野大などで 学食利用の36人入院

東京都西東京市の武蔵野大内の食堂で食事をした学生や付属中高生ら計36人が下痢や腹痛などの症状を訴え、東京都は28日、病原性大腸菌O157による食中毒と断定した。9人が入院し、うち大学1年の男女計2人=いずれも18歳=が溶血性尿毒症症候群を発症しているという。

都によると、調理したのは東京都調布市内の給食業者「東京学校用品」。大学敷地内にある付属女子中学、女子高校の生徒にも同じ調理場で作った料理を提供しており、食中毒患者には女子生徒12人や教職員、調理従事者も含まれている。

18日前後の料理が原因とみられ、都は28日付で業者に再発防止対策が完了するまで営業禁止の処分を出した。

会見した武蔵野大の高村寿一副学長は「委託業者が起こしたとはいえ、教育の場であり、重大な責任を感じる。二度と起こさないよう万全の対策をしたい」と話した。
(武蔵野大などでO157食中毒 学食利用の36人入院)


食中毒は、その原因になった因子・物質によって、細菌性食中毒、ウイルス性食中毒、化学性食中毒、自然毒食中毒、その他に大別されます。

今回のケースは、O-157による細菌性食中毒となっています。
O157などは、病原菌が消化管内で増殖する際に初めて毒素を生成され、これは感染型と毒素型の中間に位置するものとして、中間型食中毒と呼ばれます。

加熱の不十分な食材から感染し、100個程度という極めて少数の菌で発症し感染症・食中毒をおこします。そのため感染者の便から容易に二次感染が起こります。

この菌はベロ毒素を作り出します。ベロ毒素は、大腸の粘膜内に取り込まれたのち、リボゾームを破壊し蛋白質の合成を阻害します。蛋白欠乏状態となった細胞は死滅していくため、感染して2〜3日後に血便と激しい腹痛(出血性大腸炎)を引き起こします。また、血液中にもベロ毒素が取り込まれるため、血球や腎臓の尿細管細胞を破壊し、溶血性尿毒症症候群(急性腎不全・溶血性貧血)急性脳症なども起こることがあります。

牛などの糞便等から検出されており、その肉に付着する可能性が高いです。なお、牛に感染しても無症状とされています。

加熱に弱い菌であるため、ハンバーグ等挽肉を原材料とする食品は、その中心温度を75℃1分と同等に加熱することが、感染を防ぐため必要です。また、生レバーなどは加熱していないため、感染に弱いお年寄りやお子さんは予防のために食べないことが勧められます。

細菌を死滅させるのに最も効果が高いのは、加熱することです。ゴロ合わせとしては、O157を逆から読むと、「75℃以上で1分間加熱するとバイ菌が0になる」というものがあります。

食中毒となると、一歩間違えれば亡くなってしまう可能性もあります。くれぐれもお気をつけ下さい。

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