・真珠腫性中耳炎の合併症について
 側頭骨内合併症には、蝸牛障害、前庭障害、顔面神経麻痺、錐体炎、乳突炎などがある。頭蓋内合併症には、硬膜外膿瘍、硬膜下膿瘍、脳膿瘍、血栓性静脈炎などがある。
♂牛障害
 蝸牛窓などから真珠腫が侵入し、感音難聴を生じる。
 蝸牛障害の有無は、聴力検査によって明らかになる。伝音難聴では気骨導差が見られ、感音難聴では見られない。
 術後直後など、純音聴力検査が困難な場合、音叉による聴力検査が有効である。Weber testでは頭頂部に音叉の柄を当てて、どちらに響いて聞こえるかを調べる。健常者では正中、伝音難聴では患側、感音難聴では健側に偏って聞こえる。

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 前庭窓や外側半規管の破壊から真珠腫が侵入し、激しいめまい、嘔吐、眼振を生じる。
 外側半規管の破壊で、外耳道を圧迫した際にめまいと眼振を生じる瘻孔現象や、強い音でめまいが生じるTullio現象が見られる。
 前庭障害の有無を調べるには、フレンツェル眼鏡の装着下における注視眼振、頭位変換眼振の検査が有用である。これはめまいの内耳性、中枢性の鑑別にも有効である。

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 顔面神経管の骨破壊により、顔面神経が圧迫されて麻痺を生じる。
 顔面神経麻痺の検査には、顔面表情検査(前額しわよせ、閉眼の強さ、口唇の動き、広頚筋の収縮について、左右対称性を見る)、涙分泌の検査(Schirmer test)、アブミ骨筋反射、味覚検査、顎下腺分泌、筋電図検査がある。

て蓋内合併症
 真珠腫が中頭蓋窩や後頭蓋窩を破壊し、硬膜外膿瘍、硬膜下膿瘍、血栓性静脈炎、髄膜炎、脳膿瘍が起こる。頭痛や髄膜刺激症状が見られる。

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