【帯状疱疹の診断・検査】
 Tzanck試験やウィルス抗原の検出、血清学的診断などを行う。Tzanck試験では、水疱の細胞診でウイルス性球状変性表皮細胞が見られる。高齢者発症や汎発性帯状疱疹が見られる場合には、悪性腫瘍が背後にある可能性が高いので注意が必要である。また、三叉神経第一枝病変では、眼科的検査が必要である。

【帯状疱疹の症状】
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 一定の神経支配領域に一致した皮膚に、多数の疱疹が帯状に配列する。肋間神経領域が最も多く、次いで顔面(三叉神経領域)に発生する。前駆症状を伴うことが多い。発疹出現の数日前から神経痛や知覚症状が続き、やがて浮腫性の紅斑を生じる。続いて小丘疹が発生し、水疱へ変化する。これらの小水疱はどの水疱もほぼ同じ経過をとり、新旧の水疱が混在する水痘とは異なる経過を呈する。水疱はやがて破れてびらんとなり、痂皮形成を経て2〜3週間で治癒する。
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 神経痛は発疹出現に先行し、数日前から現れることが多い。痛みのピークは発疹が出てから7〜10日後であり、痛みの程度は、軽い知覚刺激程度から不眠を訴えたり、運動神経麻痺をきたしたりする激しいものまである。多くは皮疹の軽快とともに痛みも和らぐ。
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1)汎発性帯状疱疹:免疫抑制役やステロイド服用、基礎疾患などにより免疫低下状態にある場合、典型的な帯状疱疹の皮疹出現後4〜5日経過してから、全身に水痘に似た小水疱が汎発することがある。
2)眼症状(Hutchintonサイン)三叉神経第一枝(眼神経)での帯状疱疹では、結膜炎や角膜炎などの眼合併症を認めることがある。とくに鼻背部に帯状疱疹を認めた場合、高率に眼症状をきたす。
3)Ramsay-Hunt症候群:外耳道や耳介の帯状疱疹で、末梢性顔面神経麻痺や内耳神経障害を伴う症例である。顔面神経を圧迫することにより発生すると考えられる。まれに水疱を形成せず、顔面神経麻痺のみが発生する場合もある。
4)帯状疱疹後神経痛:皮疹の消失後も神経痛が持続する場合を指す。神経の不可逆的変性のために起こるとされるが、高齢者の帯状疱疹罹患後に発生しやすく、強烈な痛みを伴うことが多い。抗うつ薬投与や神経ブロックが行われ、ペインクリニックの対象となる。

【治療・予後】
 急性期の疼痛を緩和し、帯状疱疹後神経痛や運動麻痺などの後遺症を残さないようにすることを目標とする。早期の抗ウィルス薬内服(バルトレックスなど)、重症例では点滴が原則となる。NSAIDs、ビタミンB12 などが対症療法に用いられる。予後は一般に良好で、健常人では一度罹患すると、低下した細胞性免疫が再構成されるために終生免疫を獲得する。