目標は白血病細胞を個体から完全に消失させることにあるが、これを達成するまでに抗腫瘍薬を持続的に投与すると白血球数減少、血小板減少が高度になり、それらの機能の脱落によって感染、発熱、出血が著明となり、これらの副作用に患者は耐え得ない。そこで、化学療法は次の2つの段階に分けて行われる。
々骸鞜臾瑤療衢燭砲茲蠻魴貮尊挧Δ梁臧分を死滅させて除去し、血液像を一応正常化させる療法(寛解導入療法)
△海隆臆鮠態を持続させるための療法(寛解維持療法)
 ヾ臆鯑各療法について
白血病細胞はheterogeneityが強く、少なくとも2種類、すなわちDNA合成を行い、分裂増殖を活発に行っている細胞群(dividing cells)と分裂増殖を行わないで長時間生存する細胞群(dormant cells)とが存在する。後者はその大部分がそのまま死滅するが、一定の条件下、たとえば白血病細胞が極端に減少した場合にその一部が増殖を開始すると考えられている。抗腫瘍薬はその両細胞群に対応させるべく、前者にはnucleotide合成を強く障害する代謝拮抗薬、すなわちpyrimidine拮抗薬とpurine拮抗薬を用い、後者を含む全細胞に対して高分子DNAを損傷する薬剤、すなわち抗生物質、anthrawuinoneやtopoisomerase阻害薬などが用いられる。
また、化学療法に際しては、大量の白血病細胞が破壊されて種々の程度に分解された蛋白が遊離するので、それらに対する宿主の異常反応を抑制するためALL、リンパ腫においては核内レセプターを介して直接的な殺細胞効果を示すsteroid剤が加えられる。
 寛解維持療法について
寛解維持療法には、以下のようなものがある。
1)地固め療法
2)強化療法
3)中枢神経系白血病の予防
1)地固め療法とは、寛解に到達したのち最初に行われる療法で、わずかに残存する白血病細胞をさらに減少させて寛解状態をいっそう安定する安定化させる治療法である。寛解が得られた時点では、診断時に比べて白血病細胞による造血細胞の増殖抑制が解除されて、成熟顆粒球や血小板数が増加し、こちの抵抗力診断当初より増加しているので、寛解導入療法のときよりは、いっそう大量の抗腫瘍薬の投与が可能である。通常、寛解導入療法に用いられたのと同じ薬剤の組み合わせで3〜4コース行い、さらにAra-Cの大量療法ないしは中等度両方と導入療法に用いなかった1〜2種の薬剤が付け加えられることが多い。
2)強化療法とは、上記の治療法の後に残存すると思われる少量の白血病細胞が増加して再発に至る前に、逆にいっそう減少させることにより寛解を維持するための療法である。3ヶ月に1回くらいの割合で地固め療法に準じて化学療法が行われる。ただし、肝障害などが出現することも少なくない。そこで、まずは肝障害の治療を行い、抗腫瘍薬の投与を見合わせる必要があるが、前回の強化療法との間隔があまり長くなる場合には、投与量を半減した弱い強化療法を行っておき、肝障害の回復を待って標準的強化療法を続行する。
3)中枢神経白血病の予防
抗白血病約の髄腔内投与、X線照射、骨髄移植、免疫療法などを行う。
急性リンパ性白血病に対しては急性非リンパ性白血病の場合よりリンパ系細胞にいっそう強い感受性を示す薬剤による化学療法、すなわちvincalkaroid(1/w)+adriamycin+steroid+L-asparaginaseのような併用療法がfirst choiceとして行われる。ALLの芽球に対しては、steroid剤は障害作用を有する。投与は通常2週間持続した後、漸減する。

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