・術中所見について
 術中の所見としては、以下のようなものが認められた。
 肉眼的に、尿管、子宮と腫瘍が強固に癒着していた。さらに、S状結腸と腹壁の間に癒着があり、直腸ダグラス窩にも軽度癒着が認められた。右卵巣の所見としては、表面は平滑で、子宮及び後腹膜へと癒着していたが、左側付属器および子宮に異常所見は見られなかった。上腹部を用手的に検索したが、明らかな異常所見は見られなかった。また、腹腔内臓器の可視部には異常所見はなかった。骨盤内には、多数の腫大したリンパ節を認めた。以上より、ステージング開腹術の手順(下表参照のこと)に従えば、腫瘍と子宮、後腹膜の癒着が存在し(ただし、これが癌の浸潤であるかどうかは病理診断による)、かつ骨盤内のリンパ節腫大が認められるため、c期にあたると考えられる。


ステージング開腹術の手順
A:皮切(恥骨上縁〜剣状突起下)、開腹
B:腹腔内の検索
 1.腹水の有無、部位、性状
 2.癒着の有無
 3.内性器の検索
  ヾ擬塒饒磧 ̄βΔ左側か;大きさ、表面の性状、硬度、癒着 充実性か嚢胞性か;皮膜浸潤、破綻の有無
  対側卵巣 大きさ、表面の性状、硬度、癒着、転移の有無
  子宮・卵管 大きさ、位置、硬度、転移の有無
4.腹腔内転移巣の有無
5.腹腔内擦過細胞診
6.腹腔内洗浄細胞診