・卵巣癌治療の問題点
 卵巣癌治療の問題点としては、大きく分けて以下の2点が存在する。
1)早期発見をいかに行うか
卵巣癌患者の過半数が郡鹸の進行癌であり、かつ進行期と予後が著しく相関することを考えると、早期発見は卵巣癌全体の予後改善に必須と考えられる。早期発見が難しい理由としては、まず、有効な卵巣癌検診が困難(細胞採取が不可能)であるという点が挙げられる。腫瘍マーカー(CA125)や経膣超音波をスクリーニングに用いる試みもなされているが、鬼での陽性率が低く、NCIのConsensus Meetingでもこの両者を用いたスクリーニングの有用性は低く、一般化することは出来ないと報告されている。また、症状と病態が一致しないことも問題点であるとされている。ほとんどの症例で無症状(出血、疼痛がない)であり、かつ卵巣腫大が悪性度、進行度と一致しないことも、卵巣癌の診断・治療を難しくしている点であると考えられる。

2)長期生存率をいかに確保するか
抗癌剤は5年生存率は改善したが、10年生存率の改善度は依然として低いとされている。このことから、今後、長期生存率を改善するような治療が必要であると考えられる。