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今日の一問一答(2007/02/13):各論V-3「先天性心疾患」
総肺静脈還流異常症では新生児期に開心術が行われる。
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答え:○(正答率 74.3%)

解説:総肺静脈還流異常症(TAPVC)とは、すべての肺静脈が、左心房には還らずに、上大静脈、門脈、右心房など体静脈に還流している先天性心疾患。儀燭肋綽澗〃(上大静脈に還流)、況燭録澗〃(右房、冠状静脈洞に還流)、祁燭浪漆澗〃(門脈、下大静脈に還流)である。多くの場合新生児、乳児期早期よりチアノ−ゼ、心不全を来す。肺静脈が体静脈に合流する部位が狭くなっているものは、より重症で、早期の外科治療が必要である。
 治療には、人工心肺装置をもちいて心臓を治す開心術が必要である。手術前の状態が非常に重篤な場合には、ECMOとよばれる人工心肺装置を緊急的にとりつける場合もある。
 手術では、上心臓型や下心臓型の場合は肺静脈が合流してひとつになったところを左心房に縫いつけて治す。肺静脈が右心房に合流している旁心臓型の場合は心房中隔欠損を通じて左心房に流入するように右心房内にしきりをつけて治す。

補足:長野県立こども病院(同県安曇野市)で、去年、生後6日に心臓の手術を受けた赤ちゃんが無事退院した、というニュースがありました。
 男児は子宮内発育不全で妊娠37週で5月に別の病院で出生。通常は左心房とつながる4本の肺静脈が、すべて右心房などにつながる「総肺静脈還流異常症」(況拭心臓型)で、出生の翌日、心不全の状態で人工呼吸器をつけたまま搬送されてきた。
 手術は出生6日後の5月25日に約5時間かけて実施。肺からの3本の静脈が1本になって肝臓内の静脈につながり、そのまま右心房に流れていたのを切り離し、左心房に穴を開けてつないだ。
 術後は集中治療室などで管理し、約3週間後に人工呼吸器が外された。先月初めには一般病棟に戻れるまでになった。人工心肺を使った極低体重児の手術としては、同病院では過去、1,600グラムの新生児の手術に成功しているという。