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今日の一問一答(2007/02/16):各論V-3「先天性心疾患」
Valsalva洞動脈瘤は機能的三尖弁閉鎖不全を合併しやすい。
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答え:×(正答率 64.0%)

解説:Valsalva洞動脈瘤とは、Valsalva洞(大動脈の基部で、ここから冠状動脈が分岐する)が動脈瘤となって拡張したもので、先天性のものは右冠状動脈に生じることが多い。大動脈のValsalva洞が右室、右房に動脈瘤状に拡大し、主に成人で破裂して発症する。
 原因としては、Valsalva洞動脈瘤自体は先天的なものであり、しばしばMarfan症候群や心室中隔欠損に合併する。 Valsalva洞動脈瘤の破裂は特発性のものが多いが、感染性心内膜炎を誘因とすることもある。
 症状としては、生来健康な成人が突然に動悸と呼吸困難を訴えるというのが典型的なパターンである。すなわち成人になって瘤が破裂するまでは無症状である。
 合併症としては、大動脈弁閉鎖不全症をきたす。特に、漏斗部心室中隔欠損タイプでは大動脈弁が容易に欠損孔に落ちこんで大動脈弁閉鎖不全症を続発する。
 治療としては、破裂後は急性心不全を来たして予後不良となるため、破裂の有無にかからわず全例が手術(大動脈基部の再建手術 Bentall手術)の適応となる。

補足:Valsalva洞動脈瘤の手術をなさった患者さんのHPを読むと、「突然死するかも知れないよ」と医師に宣告されてしまったときの心情が、よくわかります。検査の流れや治療経過も記載されており、非常に参考になります。