USATODAYの「魚のDHAはうつ病に有効 脳の神経細胞を増大」によると、DHAに鬱病への効果が期待できるとする見解が表明された。ひどい鬱病の人は脳の神経細胞の細胞体が存在する灰白質が縮小するが、DHAはこれを増大させるという。
ピッツバーグ大医学部の脳科学者、サラ・コンクリンさんが、55人の成人を対象に、ランダムに選んだ2日の食事の内容を聞くとともに、頭部MRIによる観察を行った。その結果、DHAの摂取が多い人ほど、感情と関連する3つの部分(小脳扁桃、海馬、帯状回)の灰白質が多いことが分かった。
過去の研究でも、DHAが鬱病の兆候を鎮めることが確認されている。また、この分野の研究では有名なフラミンガム・スタディーは、血中のDHA濃度の高い人は、認知症やアルツハイマー病のリスクが少ないと指摘している。
小脳扁桃は強い感情(特に恐怖、不安、嫌悪)に結びつく記憶の想起を行ったりする際に重要な役割を担うように思われています。小脳扁桃に損傷がある患者に、さまざまな表情を映した写真を見せて反応を調べたところ「恐怖」だけ認識することができなかったという。
一方、海馬は短期記憶を担っており、日常的な出来事や、勉強して覚えた情報は、海馬の中で一度ファイルされて整理整頓され、その後、大脳皮質にためられていくといわれています。とても強いストレスにさらされたときにも、海馬は壊れてしまう性質があるといわれており、PTSDなどの強いストレスにさらされていると、萎縮傾向にあると考えられています。
帯状回は、脳前部近くにある感情を和らげるセンターだといわれています。また、帯状回は“動機づけ”の中枢とみられています。何かを積極的にやる・やらないというのが、この動機づけという意味ですが、帯状回が損傷されると、何もしなくなってしまいます。すなわち、意欲喪失といった事態が起こってくるわけです。
鬱病発症には、セロトニンの濃度低下、ノルアドレナリン、ドパミン等の機能低下、コルチゾール系の分泌異常、海馬の異常、前頭葉・帯状回の血流低下など様々な生物学的要因が提唱されています。
こうした部分の破壊や萎縮を防止することが、DHAによってなされているのだと考えられるわけですね。たしかに、神経細胞の特に細胞膜の保護を担うとされているため、一理あると思わされる研究です。
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一方、海馬は短期記憶を担っており、日常的な出来事や、勉強して覚えた情報は、海馬の中で一度ファイルされて整理整頓され、その後、大脳皮質にためられていくといわれています。とても強いストレスにさらされたときにも、海馬は壊れてしまう性質があるといわれており、PTSDなどの強いストレスにさらされていると、萎縮傾向にあると考えられています。
帯状回は、脳前部近くにある感情を和らげるセンターだといわれています。また、帯状回は“動機づけ”の中枢とみられています。何かを積極的にやる・やらないというのが、この動機づけという意味ですが、帯状回が損傷されると、何もしなくなってしまいます。すなわち、意欲喪失といった事態が起こってくるわけです。
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