子役として活躍した女優で写真家、間下このみ(28)が16日、千葉県内の病院で女児を出産した。間下は流産しやすくなる難病である抗リン脂質抗体症候群のため、4月12日だった予定日より約1カ月早く、今月15日に緊急入院していた。所属事務所によると女児は2,155gで、母子ともに健康という。
 
間下は平成16年に11歳年上の会社員男性と結婚。妊娠したが、昨年5月に死産した。今回の妊娠を機に検査を受けたところ、「抗リン脂質抗体症候群」であることが判明し治療を続けていた(名子役・間下このみ、難病乗り越え女児出産)。

抗リン脂質抗体とは、人間の体の中の主要な細胞膜構成成分である「リン脂質二重層」に対する自己抗体のことです。

抗リン脂質抗体があると、血液凝固が亢進され、血栓形成が起こりやすいのです。妊娠週数が進むにつれて、胎盤内の絨毛間膣ならびにその周辺の小さな血管には、血液の凝固因子が増加しています。そのような状態になっている所に抗リン脂質抗体が反応すると、容易に子宮胎盤循環不全を起し、流産や死産という結果になると考えられています。

抗リン脂質抗体症候群は、血液中に抗リン脂質抗体(抗カルジオリピン抗体や、ループスアンチコアグラント)という自己抗体が証明され、習慣性に(2回以上)流産を起こしたり、動脈や静脈の中で血の固まりが出来る血栓症(脳梗塞、肺梗塞、四肢の静脈血栓症など)を起こしたり、血液検査上で血小板が減少する、というような症状や所見をきたす疾患です。

この病気の方の約半数は、全身性エリテマトーデス(SLE)に合併しています。強皮症など他の膠原病に合併することもあります。また、他に膠原病などの基礎疾患がなくてもみられます。流産をくりかえす習慣性流産の方や若くて特に動脈硬化がないと思われるのに脳梗塞などの血栓症を起こした方は、この病気である可能性があります。

遺伝や病因はまだわかっておらず、関知するような治療法はまだ分かりません。
血栓症の危険因子の除去などの対処療法が重要で、具体的には禁煙、高血圧や高脂血症の改善、経口避妊薬の中止が必要です。

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