病原体などから体を守るべき免疫が、誤って自分の膵臓の細胞を攻撃してしまうことで発症する「1型糖尿病」を、患者自身から採取した造血幹細胞の移植によって治療する実験に、サンパウロ大(ブラジル)とノースウエスタン大(米シカゴ)のグループが成功した。11日付の米医師会雑誌に掲載される。

発症間もない14〜31歳の患者15人に、免疫抑制剤の一種を投与したうえで、あらかじめ採取してあった各自の造血幹細胞を静脈注射で移植した。

治療前、患者らは、膵臓で分泌されなくなったインスリンを注入して補っていたが、今回の治療によって、13人は1〜35か月にわたってインスリン注入が不要の状態が続いている。造血幹細胞は、血液や免疫細胞などに分化する細胞。
(糖尿病治療、自分の「造血幹細胞」移植で効果)


インシュリンを打たなくてはいけない、ということは糖尿病の方には非常に重荷なことのようです。「次にいつ食べるか、何処へ行こうか、血糖測定器を持っていくべきか、どれくらいのインシュリンを打たないといけないかみたいなことを考えないといけない」という、QOLに非常に大きな影響を与えます。

今回の研究により、その重圧から逃れることができるのではないか、という一筋の光明のようなことが分かったようです。

ただ、「発症間もない」といった発症初期の患者さんでの研究のようなのが気がかりですが、インシュリン投与から自由になれる、という時代が早くきてほしいと願っております。

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