米系ジョンソン・エンド・ジョンソン(東京・千代田)は男女1000人に対して肺がんに関する意識調査を実施した。日本人の死亡原因のトップであるがんの中で、死者が最も多いのが肺がんであることを知らない人は約6割にのぼった。せきなどの自覚症状が「必ず現れる」という誤解を抱いている人も約4割に達し、肺がんへの関心の低さが浮き彫りになった。
 
調査は今年1月に実施。インターネットを活用し、30―60代の男女1000人から回答を得た。
(日本人のがん死亡原因トップは肺がん、「知らない」6割)


肺癌の90%以上が、気管支原性癌 (bronchogenic carcinoma) 、つまり気管・気管支、細気管支あるいは末梢肺由来の癌です。

日本では2005年の統計で、全がん死の19%を占め、男性では全がん死の中で最も多く、女性では大腸癌(結腸がんおよび直腸がん)・胃癌に次いで3番めを占めています。

肺内の気道粘膜の上皮は、たばこの成分などの、発癌性物質に曝露されると速やかに、小さいながらも変異を生じます。このような曝露が長期間繰り返し起こると、小さな変異が積み重なって大きな傷害となり、遂には組織ががん化するに至ります。

肺癌の一般的な症状は、血痰、慢性的な激しい咳、喘鳴、胸痛、体重減少、食欲不振、息切れなどであるが、進行するまでは無症状であることが多いです。

こうした知識を広めなければ、喫煙習慣を辞めるといったことは、なかなか難しいのではないでしょうか。若年者の喫煙が広まってしまっている今、もう一度、啓蒙活動を行う必要がありそうです。

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