腰痛を防ぐため、まず心がけたいのは、正しい姿勢で座ることだ。

「両肩を後ろに引き、上体は上に伸びるようにまっすぐにします。おなかは引っ込める。すると脊椎(せきつい)が正しい形で伸び、腰への負担が軽くなります」

こう語るのは、横浜市の「あきカイロプラクティック治療室」副院長、檜垣暁子さん。

腰の筋肉の血流をよくするように努めることも大切だ。血の流れが滞ると、腰のこり、そして腰痛の原因となる。「約1時間ごとに立ち上がって伸びをしたり、トイレへ行ったりしたほうがいいでしょう」

そのうえで、檜垣さんはイスに座ったままできる腰痛予防の簡単ストレッチを紹介する。

体の左側のイスのヘリを両手でつかんで体を左に回し、それが終われば、同じようにイスの右側をつかんで右に体をひねる。これを10秒ずつ、交互に3回ずつ繰り返せばいい。「この動作によって腰の筋肉が伸び、血流が確実に良くなります」

ひねる際に強く反動をつけたり、痛みを感じるまでひねらないのがコツだ。「ゆっくりと腰が気持ちよくなるくらいまで動かすのがちょうどいいでしょう」と檜垣さん。

多くの人が気にしていないお尻の筋肉のこりも、実は腰痛の原因となるので解消したい。「お尻がこると、体重を支える力が弱くなり、その分、腰に負担がかかるので、腰を痛めやすくなるのです」。このこりもイスに座ったままほぐせるので、心がけるようにしてほしいという。

その方法は、片足をもう片足に直角に重ね、上半身を前へ倒すというもの。背中はあまり丸めず、手は足首と太腿(ふともも)にそえる程度に。こちらも1回10秒程度、足を換えながら左右3〜5回ずつくらいやるといいそうだ。

長時間に及ぶデスクワークでかかりやすい症状は、腰痛以外にも次のようなものがある。(1)肩こり(2)首などの筋肉の緊張による頭痛(3)腕のしびれ(4)腕に力が入らなくなる(5)背中の痛み−などだ。

予防の基本は、これまで触れたように姿勢をよくしたり、体をコマメに動かしたりすることだが、それ以外にも、机の位置にも注意したほうがいいという。机が高すぎると、肩に負担がかかってこりにつながりやすい。

両肩のちょうどいい高さは、すくめて脱力したときの位置。机は、その肩の地点から伸ばした腕の高さに合わせるのがいいようだ。
(オフィスで簡単「腰痛予防」 正しい姿勢や血流、大切)


腰痛には筋肉由来の緊張製腰痛と、鈍い痛みを伴う慢性の腰痛があります。

筋肉を原因とした緊張製腰痛は長時間同じ姿勢を続けるなど、過度なストレスを強いられ筋肉が緊張することで引き起こされる腰痛です。筋肉などにストレスが掛けられることで、常に交感神経が優勢になり活発化し緊張を強いられた結果、余計な他の筋肉などに力が入る。すると崩れたバランスを調節しようと腰の筋肉に負担が大きくなり、腰痛が発生します。

慢性型腰痛は、腰に日常的に継続した鈍い痛みのあるものです。

腰痛になりやすいのは、
1)同じ姿勢を取る時間が長い
2)一日のうち座っている時間が長い
3)運動不足
といった人たち。PCに向かう時間が多い人は、腰痛になりやすい、ということになってしまいそうです。

そういった方達(私を含めて)こそ、ぜひとも姿勢に気をつけてはいかがでしょうか。

他にも、VDT症候群と呼ばれる障害も指摘されています。VDT症候群とは、パソコン、ワープロ、テレビゲームなどの端末であるVDT(Visual Display Terminal)を用いた長時間作業により、1) 目 2) 体 3) 心などに影響のでる病気で、別名テクノストレス眼症とも呼ばれています。

たまにはPCの電源をオフにして、散歩に出かけるのも良いかもしれませんね。

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