同志社大学再生医療研究センターの中村隆宏講師と京都府立医科大学の木下茂教授らは、角膜の再生医療向けの新技術を開発した。特殊な細胞を含んだシートを目の表面に張り付けるだけで手術が済み、縫い合わせる必要がない。患者負担を減らせるうえ、縫い傷からの感染などを減らせる。年内にも臨床応用する予定だ。

角膜の再生では、角膜に成長する能力を持つ細胞をシートで培養して移植する手法などが開発されている。研究グループはシート材料に使う羊膜(出産の際に子供を包んでいる膜)の表面を、フィブリンという医療用接着剤で覆う工夫をした。その結果、患部に置くだけで張り付くようになった。フィブリンは1―2週間で体内に吸収されるため安全で、その後もシートがずれたり、はがれたりしないという。
(同志社・京都府医大、縫い合わせ不要の角膜再生技術を開発)


直径は約12mm、厚さは中央部が約0.5mm、周辺部が約0.7mm。角膜には目に光を取り入れる窓の役割があるほか、光を屈折させて水晶体とともに目のピントを合わせる働きがあります。

また角膜表面は常に涙で覆われ、乾燥と眼球内部への細菌感染を防いでいます。
角膜を縫うと、やはり表面がデコボコになってしまう部分が出来て、乱視の原因にもなってしまう可能性があります。

この技術が一般化すれば、こうした術後の合併症が少なくなっていくと考えられます。

【関連記事】
陣内智則がレーシック手術受けて視力回復