過去3年間に入院患者が自殺したケースがあった病院は一般(総合)病院で29%、精神科病院(精神科病床がある病院を含む)で66%に上ることが、病院団体の調べで分かった。自殺予防の研修は一般病院では5%しか行われていないなど、対策の遅れが浮き彫りになった。関係者によると、入院患者の自殺の実態が具体的に明らかになったのは初めてという。

財団法人「日本医療機能評価機構」から医療の質などが水準以上と認定された医療機関の有志でつくる「認定病院患者安全推進協議会」(約1400病院)が会員を対象に05年8〜9月、アンケートを実施。回答率は一般病院が57・2%、精神科病院が64・2%。

自殺があった一般病院は29%の170病院で347件。精神科病院では66%の70病院で154件だった。一般病院で自殺した入院患者の疾病はがんが35%で最多。また、自殺前に「死にたい」などの意思表示や自傷行為などの予兆があったケースが一般病院で49%、精神科病院で67%に達した。しかし、講習会や勉強会を開催しているのは一般病院で5%、精神科でも43%しかなかった。

自殺の方法は一般病院では飛び降りが40%、縊首(首つりなど)が36%で、精神科でも縊首が50%、飛び降りが20%で目立った。縊首の道具はタオルや衣類などの日用品が多い一方、ナースコールや輸液ポンプのコード、カーテンなど病院の備品類も報告された。
(入院患者自殺:一般病院の3割で 対策に遅れ−−医療団体調べ)


うつ病とは、気分障害の一種であり、抑うつ気分や不安・焦燥、精神活動の低下、食欲低下、不眠などを特徴とする精神疾患です。あまり生活に支障をきたさないような軽症例から、自殺企図など生命に関わるような重症例まで存在します。うつ病を反復する症例では、20年間の経過観察で自殺率が10%程度とされています。

入院中となると、家族から離れて暮らさなければならず、さらに多くの他人と一緒に暮らさなければならないというストレス、プライバシーの制限といった問題にさらされるわけです。しかも、病気での不安や痛み、といった問題も起こってくる。

こうした問題をしっかりと認識するという動きは、非常に重要なものだと考えられます。しっかりと環境を整えることも、精神的な安定やストレスを軽減する上で必要不可欠なものです。

早めに対応がとらえ、患者さんの住環境が快適なものになっていくことを望みます。

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