Jリーグのドーピングコントロール委員長を務める青木治人・聖マリアンナ医科大学長は10日、読売新聞社の取材に応じ、J1川崎のFW我那覇和樹(26)がドーピング禁止規程に違反する静脈注射を打って6試合出場停止の処分を受けた問題を受けて、違反に関与した医師ら関係者も処罰できるように規程を改正したいとの意向を明らかにした。

現行での罰則対象は、違反を犯した本人と所属クラブだけとなっているが、ここに「違反に関与した個人」との文言を加え、チームドクターやトレーナーらの責任も問える形を整えたいという。今季中に臨時委員会で改正を協議し、リーグ理事会に諮る方針だ。

我那覇の処分が決まる過程では、今季開幕前にリーグから静脈注射の禁止を通知されていた川崎のチームドクターの認識不足に、大きな責任があると指摘された。青木委員長は「今回は規程上、ドクターを処分対象から外さざるを得なかったが、それは確かに問題がある」と話した。
(医師も罰則の対象に、J規程改正の方針…静脈注射問題)


川崎のFW我那覇選手が、2007年04月23日の練習後、違反と知らずにチームドクターから「ニンニク注射」と呼ばれる注射を受けたことで問題になりました。ニンニク注射は、禁止薬物ではありませんが、Jリーグは静脈注射そのものを禁止しており、その後の試合出場を自粛しています。

ちなみに、IOCによるドーピング禁止薬物(指定薬物)には、禁止薬物として
1.筋肉増強薬 : 男性ホルモン、蛋白同化ステロイド、性腺刺激ホルモン、成長ホルモン、β2作動薬など
2.興奮薬 : 覚醒剤、コカイン、β作動薬など
3.麻薬性鎮痛薬 : モルヒネ、ペンタゾシンなど
4.利尿剤 : ループ系、サイアザイド系、K保持性利尿剤など
5.その他 : ACTH、エリスロポエチン、隠蔽剤

などがあります。
チームドクターにも、選手と同様にルールを遵守するように求めるというのは、スポーツに"規範や清廉さ"を求める風潮として、あって然るべきなのかも知れません。

【関連記事】
「飲んでないのに…」パイロットが飲酒疑惑をもたれたワケ

「男性はキュウリを目指すべき」…EDの4段階表示