出生前の胎児の性別を判定する、インターネット販売の検査サービスが批判にさらされている。

英BBCニュースによると、検査は採血針採取した妊婦の血液中のY染色体の有無を調べる手法で、Y染色体が検出されれば男児ということになる。

検査販売会社のDNA Worldwideは、精度は99%で、異なる結果が出た場合は返金するとしている。検査は妊娠6週以降であれば可能。

同検査法はとりわけ新しい科学技術ではないが、市販が乱用につながるとして、多くの組織が懸念している。反中絶団体の多くも、希望に反する検査結果が出た場合に、親が中絶を望むことを危惧しており、こうした検査に反対している。

また、反対の意思を示す英国産科婦人科学会(RCOG)のスポークスマンは、「こうした状況下での性別の選択は不適切であり、検査目的は、性別判定ではなく、母親や胎児の健康管理のみに厳しく制限すべき」と、BBCに語っている。

DNA Worldwide役員のDavid Nicholson氏は、こうした懸念を否定し、過去の検査サービス利用者を対象とした調査では、中絶率の増加は認められなかったと述べている。
(ネット販売の胎児性別判定検査に批判の声)


超音波診断では、妊娠16週 (5ヵ月はじめ) ごろ判定されます(熟練すると13週以前でも診断できることがあるともいいますが)。それと比較すると、このサービスはさらに早くわかり、さらには精度もものすごく良い、と思われます。

たしかに、「生み分け目的」でこうした技術が用いられる恐れもありますが、「超音波診断でなかなか性別がわからない」という事態の時には、有用な方法ではないかと考えられます。しかも、ネットで利用できるサービスとのことで、そのお手軽さもあり、日本で開始されたら利用者は結構いるのではないか、と考えられます。

最近では、ネットによる"問診形式の健康診断"や"性行為感染症の検査"もあるとのこと。今後は、こうしたネットでの診断・検査が増えていくのでしょうか。

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