国立病院の医師の一人が昨年、給与以外に3カ月間で計933万円の「アルバイト収入」を得ていたことがわかった。大半が講演料や原稿料で、利害関係の審査が必要となる製薬会社からの報酬も多かった。厚生労働省は「本業に支障はない」と問題視していないが、国家公務員倫理法を所管する菅総務相が「非常識」との認識を示すなど、政府内でも見解が割れている。

小宮山泰子衆院議員(民主)が25日の衆院決算行政監視委員会で明らかにした。

国家公務員が、本業以外の活動で報酬を得る場合、同法や倫理規定に基づき省庁に報告しなければならない。厚労省への報告書を小宮山氏が調べたところ、この医師は昨年10月2日〜12月28日に70回にわたって講演料や原稿料など計932万8583円の収入を得ていた。1回当たり3万〜59万2300円。1日4回の講演をこなしたこともあり、小宮山氏は「本業がおろそかになっていたのではないか」と指摘した。

厚労省側は答弁で「特定の医療分野でトップクラスの専門家で、多くの講演依頼があったため」と説明。「いずれも勤務時間外で業務に支障はなかった」と述べた。

これに対し、菅総務相は答弁で「非常識で理解に苦しむ」と述べたほか、下村博文官房副長官も「極めて異例な金額のアルバイト。いかがなものか」と話した。
(国立病院の医師「バイト収入」、3カ月で933万円)


国家公務員法第104条では、兼業に関して
・許可基準
職員の官職と兼業先との間に特別の利害関係がなく職務の遂行に支障がない場合

・次のいずれかに該当する場合は、原則として不許可
兼業のため勤務時間をさくことにより、職務の遂行に支障が生じる場合
兼業による心身の著しい疲労のため職務遂行上その能率に悪影響を与える場合
兼業先との間に免許、許可、物品の購入等の特殊な関係がある場合
兼業する事業の経営上の責任者となる場合
兼業することが国家公務員としての信用を傷つけたり不名誉となる場合

・次のいずれかに該当する場合は、原則として不許可
 ̄塚企業の事業に関与する場合
 ただし、研究開発・技術指導、TLOが業務として行う企業に対するコンサルティング、経営・法務アドバイザー、営利企業付設の診療所の非常勤医師、研修所の非常勤講師等は許可できる。
営利企業以外の事業の職で次に掲げるような職責が重大なもの
 医療法人、社会福祉法人、学校法人、公益法人の役員(理事長、理事、監事)、病院長、学校長等(ただし、国際交流、学内活動、育英奨学を目的とする法人等、学会、その他教育・学術・文化・スポーツの振興を目的とする法人等は許可できる)


とあります。
今回のケースでは、「時間外に行っていた」「勤務に支障はない」との主張がありましたが、こうしたことがあると"不許可"になってしまうわけです。

それにしても、1日に4回の講演をこなすとは…超人的な体力の持ち主のようです。

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