政府・与党は29日、医師不足の緊急対策案をまとめた。国レベルで「医師バンク」を設置し、不足している地域に医師を臨時に派遣。大都市圏の臨床研修病院の定員を減らし、若手医師を地方に誘導することが柱。「骨太の方針」や参院選の与党公約に反映させる。
(医師不足で「バンク」設置)


そもそも、都市部へ医師が集中した原因となっているのは、医局離れによって医局の人員を派遣することが立ち行かなくなったことや、臨床研修制度導入により研修医が都市部の病院へ集中しことが挙げられるのではないでしょうか。

まず、前者に関してですが、医局がこうした人員の再配分を行っていたことで医師の不足を補っていたということですが、これは上記で挙げている「医師バンク」という役割そのものじゃないでしょうか。医局という縛り効力を失っている以上、国がどうようのことを行おうとしても、自ら登録しようとする医師は少ないように思います。となると、義務化や委託された病院が、医師に命じて地方へ配置される、ということになってしまうのでしょうね。

後者に関してですが、「都市部の臨床研修病院の定員を減らし、若手医師を地方に誘導」するとなると、もはや「自ら研修先を選ぶ」「研修医が集まるように、病院がより良い研修カリキュラムを策定するようになる」といったメリットが無くなるように思えてしまいます。研修制度を見直すのなら、単なる「人員数の問題」ではなく、もっと医師や医療全体の問題として制度改革を行って欲しい、と思われます。

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