FDA米食品医薬品局は、毎日服用することで月経を無期限に止める初めての低用量避妊ピルの販売を認可した。製造販売元のWyethが22日、発表した。米国では処方薬として7月から販売される。価格は未定。

同社のリリースによると、経口避妊薬Lybrelライブレルは、低用量のLevonorgestrelレボノルゲストレル とEthinyl Estradiolエチニール・エストラディオールを含有する。従来のピルが21日間の投与期間後に7日間の休薬期間が必要なのに対して、この薬は1年365日連日服用するタイプで、避妊しながら月経を停止することを望む女性が対象となる。服用を続けることで生理に伴う症状をなくすことが可能になる。

世界中で2457人の女性を対象とした臨床試験では、従来の経口避妊薬と同等の避妊効果が得られた。1年間服用した女性の59%が月経がなく出血も見られなかったが、41%に多少の出血がみられた。3カ月から6カ月、服用を続けるうちに出血は減少した。副作用は従来の低用量避妊薬と同等で、まれに凝血、脳卒中、心臓発作の危険性があり、喫煙者特に35歳以上ではそのリスクが増加するため、ピル服用者は禁煙すべきとしている。服用を止めた後に月経・妊娠の再開に遅れはなかった。

日本のワイス株式会社によると、Lybrel の新薬承認申請は、現在欧州連合においても検討されているが、日本での申請については未定だという。
(月経停止する避妊ピルを認可、米FDA)


ピルは、女性が服用することにより人工的に妊娠中と同様な内分泌状態を持続させることで 排卵を停止させます。正しく服用した場合の避妊の確率は非常に高いです(PI:0.1-5%程度)。

避妊以外にも、生理時期の調整や月経困難症(生理に伴う重い症状)の緩和、子宮内膜症の治療などに使われます。

ピルは、黄体ホルモン(プロゲステロン)様作用を示すプロゲストーゲンとエストロゲンの2種類のホルモン剤で構成されています。これを毎日1錠づつ21日間飲み続け、7日間ピルを飲むのを休みます。この休薬期間の2-3日目より月経と同じ様な出血が起きます。これはピルに含まれるホルモン作用が消失して起きるため、消退出血と呼ばれます。7日間の休薬をおいた後、8日目より再び、新しいシートのピルを21錠飲みます。この繰り返しがピルの基本であり、また、21+7=28となり女性の定型的な28日周期になり乱れなくしてくれます。

ピルを服用すると、ピルに含まれるエストロゲンとプロゲストーゲンは、腸から吸収され、肝臓をとおって、全身の血液中を循環します(腸肝循環)。そしてそれらが、性上位中枢である視床下部や下垂体に作用し、エストロゲンやプロゲステロンが卵巣から分泌されているという情報に置き換えてしまい。その結果、視床下部からGnRHや下垂体からFSHとLHの分泌も抑さえてしまいます(ネガティブフィードバック)。したがって、卵巣中の卵胞は刺激を受けないため卵胞の発育や排卵が起きません。ちょうど、卵巣は休んだ状態になっています。
 
一方、両ホルモン剤は、子宮の内膜にも働きかけます。エストロゲンによって、内膜は増殖するものの、プロゲストーゲンの作用により、その増殖は抑えられ、比較的薄い内膜となり、例え排卵し、受精しても着床でき難い状態となります。また、子宮の入口にある頚管粘液の性状が濃厚粘稠となり、精子が子宮内に入って行けない環境にもなっています。

従来の経口避妊薬では、生理を止めるのではなく、排卵を止める薬であり、今回で認可されたピルは、月経も止められるようです。長期的な影響が不明なので、少し不安な気もしますが、使用してみたい、と思われる女性もいらっしゃるのではないでしょうか。

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