宮沢喜一元首相が28日午後1時16分、都内の自宅で老衰のため死去した。87歳だった。自民党幹部が明らかにした。自宅は東京都渋谷区神宮前6の34の1。葬儀は7月1日正午から東京都港区南青山2の33の20、青山葬儀所で。喪主は妻 庸子さん。

宮沢氏は1919(大正8)年、東京生まれ。41年、東大法学部卒業。42年、大蔵省に入り、49年、池田勇人蔵相の秘書官に。51年、サンフランシスコ講和会議全権随員。53年、参院議員に初当選。67年から衆院議員。62年、池田内閣で経済企画庁長官。所得倍増政策に寄与した。以後、通産相、外相、官房長官などを歴任した。
(「保守本流の旗手」宮沢元首相が死去 87歳)


老衰とは、高齢者が死因と推定できる病気が無く、自然に生を閉じたことをいいます。いわゆる「寿命が尽きた」ということです。

しかし、消極的安楽死のような場合も含めることがあるようです。つまり、原因となる病気があって、しかし回復の可能性が無く、これ以上の治療行為をするのは患者に負担をかけるだけであり、治療義務はないと判断して治療行為を中断することが許容されるような場合です。

細かく言えば、そういった場合は「自然死」と呼ばれるようです。もう回復が不可能とわかって、本人の意思表示が明確であれば延命のための医療行為を中止するようなことです。

しかし、近年における医療技術の進歩により、いわゆる「老衰」が死因となることが少なくなっているそうです。診断上は、肺炎・多臓器不全・脳卒中などの病死とされるからだそうです。

小泉純一郎前首相の引退要請を受け、以後は朝の討論番組でお見かけすることが多かったように思います。ゆったりとした口調で、鋭いことをポツリ、と仰るのが印象的でした。ご冥福をお祈りしたいと思います。

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