政府・与党は29日、ウイルス性肝炎の治療、インターフェロン(IFN)療法への医療費助成制度を設ける方向で検討に入った。国の責任を問う薬害肝炎訴訟が各地で起こされており、安倍晋三首相は25日、柳沢伯夫厚生労働相に「従来の延長線上でない新たな措置を与党と検討するように」と、政治決着に向けた指示をしていた。

与党が「新たな措置」の参考とするのが、東京都が始める助成制度。IFN治療の効果が見込める患者に限って1年間自己負担額を一部補助するもので、月額7万〜8万円になるIFN治療の負担を軽減し、陽性患者の受診率を向上させるのが目的。肝臓がんや肝硬変への移行を防ぐ「予防」に重点が置かれている。

政府・与党は国の制度もこれに準じたものとする意向。「予防による将来の医療費抑制」を名目に、期限を切って公費支出する。助成割合や所得制限などは今後検討する。IFN治療は現在約5万人が受けており、全員の自己負担分を全額助成すると年間約200億円が必要という。
(インターフェロン:肝炎治療で政府・与党、助成検討)


インターフェロンとは、体内で病原体(特にウイルス)や腫瘍細胞などの異物の侵入に反応して細胞が分泌するタンパク質のことです。ウイルス増殖の阻止や細胞増殖の抑制、免疫系および炎症の調節などの働きを示し、サイトカインの一種に含められます。医薬品としてはC型肝炎のほかいくつかの腫瘍などの治療に用いられます。

I型〜祁燭離ぅ鵐拭璽侫Д蹈鵑存在し、タイプ汽ぅ鵐拭璽侫Д蹈(α、β、ω、ε、κ)、タイプ競ぅ鵐拭璽侫Д蹈(IFN-γ)、タイプ轡ぅ鵐拭璽侫Д蹈(IFN-λ)に大別されます。

現在医薬品として数種のインターフェロン(α、β、γ)が承認され、C型などのウイルス性肝炎、またいくつかの腫瘍の治療に抗がん剤や放射線と併用して用いられています。

インターフェロンαとβはリンパ球(T細胞、B細胞)、マクロファージ、線維芽細胞、血管内皮細胞、骨芽細胞など多くのタイプの細胞で産生され、特に抗ウイルス応答の重要な要素です。インターフェロンγは活性化されたT細胞で産生され、免疫系と炎症反応に対して調節作用を有し、リンホカインの一種ともされます。抗ウイルス作用と抗腫瘍作用があるが弱く、その代わりIFN-αとβの効果を増強する作用があるとされています。

副作用としては、発熱、だるさ、疲労、頭痛、筋肉痛、けいれんなどのインフルエンザ様症状、また投与部位の紅斑、痛みが多いです。とくに、抑うつは問題となり、注意が必要です。

助成により、高額であったために諦めざるをえなかった患者さんにも、インターフェロン治療ができる可能性がでてくるのかもしれません。肝硬変などになってしまう前に、予防できるようになれば、と期待されます。

【関連記事】
パーキンソン病 遺伝子治療で改善結果

子宮頸癌とHPV:子宮頸癌の原因ウイルス検査薬を市販へ