特に30代前後の比較的に若い人たちで多いらしく、労働生産性の観点からも見過ごせない。労務行政研究所が2005年に行った調査では、うつやノイローゼなど精神不調を示して1カ月以上休職している社員がいる企業は約51%、1000人以上の企業で約79%に達する。
 
ただし、ある専門家によるとこの症状は、本来の鬱病とは若干異なっているらしい。鬱病の特徴として不眠や全般的な活力低下が挙げられるが、最近の30代によく見られる症状は、職場では意欲や集中力が低下するが、職場を出れば元気になるし、中には合コンには積極的に参加する奴もいるという。
 
これはもう、鬱病というより「適応障害」の一種。仕事のプレッシャーに対する極端な弱さに起因する「職場性うつ」なのだ。
 
それにしても、そのような職場性うつが30代前後の若手で多くなっている背景には、何があるのだろうか。
 
度重なるリストラで中間管理職が不足した結果生じたマネジメント不在を原因視する考え方もある。もしそうなら若手社員はかえって伸び伸びと仕事ができてハッピーなのでは、と思ってしまうが、そうでもないらしい。
(「職場性うつ」30代で増加のナゼ)


「命令されて安心する若者」というこの文章の論調には賛成しかねますが(それよりも、「どうせ働いたところでリストラ」といった閉塞感や、昔よりも会社に対する帰属感が薄いといったことが問題のように思います)、どうやら、数字的には適応障害が増えてはいるそうです。

恐らく、前々からこうした患者さんは潜在的にはいても、社会的に広く認知されていなかったり、精神科や心療内科へ行くにも敷居が高かった、ということで顕在化してなかっただけでは、とも思われます。

そもそも適応障害とは、ストレス因子により、日常生活や社会生活、職業・学業的機能において著しい障害がおき、一般的な社会生活が出来なくなるストレス障害とされています。社会生活や職業・学業などにも支障をきたし、生活機能の低下や、業績・学力の低下、場合によっては就業・就学そのものが不可能になることがあるため、社会的な問題となっています。
適応障害の診断基準(DSM-犬砲茲訖巴粘霆燹
1.ストレスとなる出来事から3ヶ月以内に精神面や行動面に異常があらわれている。
2.次のどちらかが当てはまる。
,修離好肇譽垢砲覆襪茲Δ塀侏荵にさらされると、予想よりもはるかに強い苦痛を感じる。
⊆匆顱∋纏または学業の面で支障がある。

3.ストレスからくることは明らかだが、不安障害や感情障害など他の精神障害の判断基準を満たさない。また、精神遅滞や人格障害が悪化したためにおこったものでもない。
4.死別が原因でおこった反応ではない。
5.そのストレスがなくなれば、症状は6ヶ月以内に消失する。

うつ状態(感情障害)におちいってしまう患者さんも多いため、診断が難しいことがあります。ストレス因子が無くなった後も、半年以上症状が続く場合は、他のストレス障害(PTSDや分類不能の重度のストレス障害)や特定不能の不安障害などを考慮する必要があります。

治療としては、抑うつ感や不安感が有る場合は、抗うつ薬や抗不安薬の投与を行います。また、精神療法によってストレス脆弱性の体質改善も効果があると言われています。

ですが、病気の原因に成っているストレス因子の除去が本人の治療にとって、もっとも一番不可欠な要素とされています。医師に相談しながら、今後のことをゆっくりと考え直してみる、ということが重要であると思われます。

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