かつらメーカー・アデランスの調査により、日本の薄毛率が26.5%、推定薄毛人口が1293万人で、調査を行なったアジア諸国の中でトップであることがわかった。

この調査はアデランスが「世界にはどれほど薄毛の人がいるのだろうか。そんな素朴な疑問にもお答えすべく」行なっているもので、調査手法は「通行人の頭部が肉眼でも良く観察でき、一般的な脱毛の部位である額、頭頂部が確認できる調査地点」から、「成人男性と見受けられる通行人数と、通行人のうち薄毛基準以上と判断し得る成人男性をカウント」するというもの。ちなみに薄毛か否かの判断は、「髪の悩みに長年対応してきた弊社の薄毛基準に基づく」としている。

調査を行なった21カ国の中で日本は14位。1位はチェコで、薄毛率は42.79%。以下高薄毛率順にスペイン、ドイツ、フランス、アメリカ、イタリアと欧米諸国が続く。調査対象となったアジアの国・地域は香港(15位)、シンガポール(16位)、タイ(17位)、マレーシア(18位)、台湾(19位)、韓国(20位)、中国(21位)と、いずれも日本より低薄毛率を保っている。
(日本の薄毛率はアジアでトップに)


成人男性によくみられる髪が薄くなる状態を、AGAといいます。爆笑問題がCMでもやっていたので、ご存じのかたも多いのではないでしょうか。

AGAとは、Androgenetic Alopeciaの略で「男性型脱毛症」の意味です。思春期以降に額の生え際や頭頂部の髪が、どちらか一方、または双方から薄くなっていきます。一般的に遺伝や男性ホルモンの影響などが主な原因と考えられています。抜け毛が進行し、薄毛が目立つようになります。

AGAの脱毛部にはDHT(ジヒドロテストステロンであり、テストステロンが5αリダクターゼによって変換されたもの)が高濃度にみられ、これがヘアサイクルの成長期を短くする原因物質と考えられています。成長期が短くなることにより、髪の毛が長く太く成長する前に抜けてしまいます。十分に育たない、細い短い髪の毛が多くなると全体として薄毛が目立つようになります。

こうしたホルモン代謝に関係する機序が、日本人では特殊なのでしょうか。ですが、調査手法が"通行人の頭部が肉眼でも良く観察でき、一般的な脱毛の部位である額、頭頂部が確認できる調査地点から、成人男性と見受けられる通行人数と、通行人のうち薄毛基準以上と判断し得る成人男性をカウント"というものなので、確率やカウントの正確さはどうなのか、といった問題もあるのかもしれません。そもそも、基準もどこか曖昧です。

ですが、「高薄毛率順にスペイン、ドイツ、フランス、アメリカ、イタリアと欧米諸国」が並んでいることは、やはり脂質を多く摂っていることテストステロンとの関連があるように思います。

結果から、食生活や睡眠不足などを見直す、ということは必要なのかも知れませんね。

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