臨床試験向け支援システムなどのサービスを提供するメビックス(東京都文京区)は11日、海老名総合病院附属海老名メディカルサポートセンター(神奈川県海老名市)と共同で、家庭用血圧計と通信機器を活用して自宅にいながら測定した血圧データなどの評価や生活習慣指導が受けられる「家庭血圧管理サービス」を開始すると発表した。

メビックスは、家庭用医療機器などを使って生活習慣病や心筋梗塞などを予防する「ヘルスケアコミュニケーション事業」を収益柱に育てる計画で、今回のサービスはその第一弾。今後、多くの医療機関と連携を強化し、同事業の拡充を目指す。

このサービスは、同センターが実施するメタボリックシンドロームの診断に訪れた受診者を対象に行う。利用者は家庭で測定した血圧値を専用の通信機器を使用して送信すると、送信されたデータに基づいて同センターの医師が血圧の評価や日々の生活のおくり方などのアドバイスを記入したリポートを自宅に定期的に返信する。

血圧は常に変動しており、外来や人間ドックなどの血圧測定だけでは、正確に測ることが難しかった。しかし、このサービスでは日々の血圧を測定したデータを医師に診断してもらえるため、自宅にいながらより正確な血圧の診断が受けられる。また、医師から生活習慣の改善への助言も得られるほか、治療効果の把握なども確認できるという。従来、診断の前には血圧日誌などを付けたりしていたが、利用者は専用の通信機器を使うため、こうした煩わしい作業もなくなる。
(血圧データを送ると生活習慣指導が受けられる)


高血圧とは、血圧が正常範囲を超えて高く維持されている状態で、収縮期血圧が140以上または拡張期血圧が90以上に保たれた状態です。

高血圧自体の自覚症状は何もないことが多いですが、虚血性心疾患、脳卒中、腎不全などの発症リスクとなる点で臨床的な意義は大きいとされています。生活習慣病のひとつで、肥満、高脂血症、糖尿病との合併はメタボリックシンドロームの一因であるとされています。近年の研究では、血圧は高ければ高いだけ合併症のリスクが高まるため、収縮期血圧で120未満が生体の血管にとって負担が少ない血圧レベルとされています。

高血圧は原因が明らかでない本態性高血圧症とホルモン異常などによって生じる二次性高血圧に分類されます。本態性高血圧の原因は単一ではなく、両親からうけついだ遺伝的素因が、生まれてから成長し、高齢化するまでの食事、ストレスなどのさまざまな環境因子によって修飾されて高血圧が発生するとされます。

高血圧の合併としては、脳卒中、虚血性心疾患、腎障害、眼障害(高血圧性網膜症や、網膜動脈・網膜静脈の閉塞症、視神経症など)、心肥大、心不全、動脈瘤などがあります。とくに、動脈硬化からこうした疾患へ移行していくことがあります。

治療としては、食事療法や運動療法を行い、それでも140/90mmHgを超えている場合は降圧薬による薬物治療を開始します。まずは利尿薬やカルシウム拮抗薬を第一選択として用い、ほかにはACE阻害薬、アンジオテンシン脅容体拮抗薬、β遮断薬なども用いられます。

病気の予防のために、高血圧がご心配な方や、家族の中に動脈硬化がもとで病気になったご家族がいらっしゃる方は、こういったサービスで血圧のコントロールをされてはいかがでしょうか。

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