日本臨床矯正歯科医会は、8月8日の「歯並びの日」に合わせ、10〜50代の男女1000人を対象に、歯並びに関する意識調査を実施した。回答者の約6割が「自分の歯並びを気にしたことがある」と答えた一方、歯科医に相談したことがある人は全体の約3割しかいなかった。
調査は、今年7月下旬にインターネットで実施。男性500人、女性500人が回答し、歯並びを気にしたことがある人は62・3%いた。歯並びの悪さは、虫歯や歯周病、顎関節症を起こしやすく、食べ物をくだいて唾液と混ぜる機能が落ち、胃などに負担をかけることもあるという。
一方、歯科医で歯並びについて相談した経験がある人は27%で、矯正治療を受けたことがある人は9・9%だった。同医会は「矯正治療には『高額で、容姿に影響する』とのイメージが根強いようだ。目立ちにくい器具が開発されたり、保険が利くケースもあり、気になる人は専門家に相談してほしい」と話している。
(歯並び:受診は3割)
矯正歯科(標榜科として認められています)とは、不正咬合を治す歯科の診療科の一つです。矯正力により歯を移動させ、あるいは上顎骨、下顎骨の形態変化を起こすことで、審美性や顎口腔機能の回復やその予防を目的とします。
一般的に、悪い歯並びとは、以下のようなものを指します。
・叢生(デコボコ):アゴの大きさと歯の大きさのバランスが悪いため、歯の生える場所が足りなくなり、デコボコの状態になっている。
・過蓋咬合:奥歯で噛むと、前歯が深く噛み込み、下の前歯がほとんど見えなくなるくらい上の歯で閉じてしまう状態。
・開咬:口を閉じても、前歯や側方の歯が上下で噛み合わない。
・受け口:前歯はふつう、上が外側に出て下が内側になっていますが、その状態が反対になっているのが受け口。
・上顎前突、下顎前突:口元が外に出っぱっている状態で、唇が閉じづらい状態であることが多い。
治療法としては、すぐに矯正治療が始まる人もいますが、多くの人がまず、虫歯や歯周病の治療、抜歯をこの段階で行ないます。次に、様々な目的の装置(一般的に、ブラケットと呼ばれる個々の歯の位置関係を治す装置)を付けます。治療内容によって、数種類の装置を、時期を分けて装着する場合があります。そして、最後に歯が動いて歯並びがキレイになったら、元に戻らないようにリテーナーという保定装置をつけます。
だいたい、ブラケットをつけてから2年から3年くらいが一般的です。リテーナーの装着期間も、最低でも1年、矯正期間と同じあるいはそれ以上の期間にわたって使用するのが望ましいとされています。
治療費としては、100万円前後であるといわれており、長期間であることも相まって、受診するのをためらってしまうケースがあるようです。ですが、歯並びは一生のことです。気になっている方は、一度、受診されてみてはいかがでしょうか。
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調査は、今年7月下旬にインターネットで実施。男性500人、女性500人が回答し、歯並びを気にしたことがある人は62・3%いた。歯並びの悪さは、虫歯や歯周病、顎関節症を起こしやすく、食べ物をくだいて唾液と混ぜる機能が落ち、胃などに負担をかけることもあるという。
一方、歯科医で歯並びについて相談した経験がある人は27%で、矯正治療を受けたことがある人は9・9%だった。同医会は「矯正治療には『高額で、容姿に影響する』とのイメージが根強いようだ。目立ちにくい器具が開発されたり、保険が利くケースもあり、気になる人は専門家に相談してほしい」と話している。
(歯並び:受診は3割)
矯正歯科(標榜科として認められています)とは、不正咬合を治す歯科の診療科の一つです。矯正力により歯を移動させ、あるいは上顎骨、下顎骨の形態変化を起こすことで、審美性や顎口腔機能の回復やその予防を目的とします。
一般的に、悪い歯並びとは、以下のようなものを指します。
・叢生(デコボコ):アゴの大きさと歯の大きさのバランスが悪いため、歯の生える場所が足りなくなり、デコボコの状態になっている。
・過蓋咬合:奥歯で噛むと、前歯が深く噛み込み、下の前歯がほとんど見えなくなるくらい上の歯で閉じてしまう状態。
・開咬:口を閉じても、前歯や側方の歯が上下で噛み合わない。
・受け口:前歯はふつう、上が外側に出て下が内側になっていますが、その状態が反対になっているのが受け口。
・上顎前突、下顎前突:口元が外に出っぱっている状態で、唇が閉じづらい状態であることが多い。
治療法としては、すぐに矯正治療が始まる人もいますが、多くの人がまず、虫歯や歯周病の治療、抜歯をこの段階で行ないます。次に、様々な目的の装置(一般的に、ブラケットと呼ばれる個々の歯の位置関係を治す装置)を付けます。治療内容によって、数種類の装置を、時期を分けて装着する場合があります。そして、最後に歯が動いて歯並びがキレイになったら、元に戻らないようにリテーナーという保定装置をつけます。
だいたい、ブラケットをつけてから2年から3年くらいが一般的です。リテーナーの装着期間も、最低でも1年、矯正期間と同じあるいはそれ以上の期間にわたって使用するのが望ましいとされています。
治療費としては、100万円前後であるといわれており、長期間であることも相まって、受診するのをためらってしまうケースがあるようです。ですが、歯並びは一生のことです。気になっている方は、一度、受診されてみてはいかがでしょうか。
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