18日午後6時半ごろ、名古屋市千種区徳川山町の愛知県立城山病院の駐車場で、ワニが歩いているのを女性看護師が見つけた。病院の警備員が網で捕獲し、駆けつけた千種署員に拾得物として引き渡した。けが人はなかった。
 
千種署によると、ワニは体長約43センチ。東南アジアに生息し成長すると体長3メートルにもなるシャムワニに似ているという。病院周辺は住宅街で、飼われていたワニが捨てられたか逃げ出したとみられる。同署は動物園など飼育できる施設を探す方針。
 
近くには公園の池があり、署員の1人は「池で成長し、手がつけられなくなる前に捕獲できてよかった」と話している。
(病院駐車場でワニ捕獲 体長43センチ、名古屋)


外来種とは、他地域から人為的に持ち込まれた生物のことを指します。マングースも、ハブ排除のために沖縄に連れてこられた外来種です。環境の分野でこの語を使用するときは、通常、特に野生化して世代交代を繰り返すようになり、生態系に定着した動植物をいい、1世代で死滅するものなどはこれに含めません。

特に生態系への影響が大きい種や、人間の生活に大きな影響を及ぼすような種を、特に侵略的外来種といい、これらは侵入種と呼ばれることもあります。外来種のうちの少なからぬものは侵略的外来種に該当しますが、一方で都合良く移入されて害獣・害虫等の駆除に役立っている動物や、美味で知られるニジマスのように、外来種であっても、人間にとってその存在が好都合であるために、駆除の対象から除かれるものもあります。

外来種の引き起こす問題として、在来種への圧迫(ブラックバスの放流など)、食物連鎖のバランスなど生態系に与える影響、遺伝子の撹乱(遺伝子操作を加えた作物など)、第一次産業等への被害(農作物などを食い荒らされてしまう)などが挙げられますが、2つ以上にまたがるものも珍しくありません。

今回のケースは、小さなワニと言うことで、幸いけが人もでなかったようですが、一歩間違えれば、ということもありうるのではないでしょうか。しかも病院の駐車場とも成れば、逃げるに逃げられない方もいらっしゃる可能性もあるわけです。

ペットとして飼っていたものが、逃げたか捨てられたかした可能性が高いのではないでしょうか。飼い切れなくなったならば、適切な処置をとるなど、飼い主の方は是非とも、安易な方法で放すなど、なさることの無いようにお願いいたします。

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