ジャスダック上場の試薬メーカー、免疫生物研究所は高血圧の原因となる物質を検出する検査キットを開発した。血圧を調整するたんぱく質を検出し、高血圧治療薬の効き目を簡単に検証することができる。降圧剤の開発を進める製薬会社からの需要を見込んでおり、早ければ年内にも発売する。
 
開発したキットは血液や尿に含まれる「アンジオテンシノーゲン」と呼ばれるたんぱく質の量を測定する。アンジオテンシノーゲンは酵素の影響を受けて変異すると、血管を収縮させて血圧を上げる働きをする。
(免疫生物研究所、高血圧薬の効き目を検証できる検査キット)


高血圧とは、血圧が正常範囲を超えて高く維持されている状態です。収縮期血圧が140以上または拡張期血圧が90以上に保たれた状態が高血圧であるとされています。高血圧自体の自覚症状は何もないことが多いですが、虚血性心疾患、脳卒中、腎不全などの発症リスクとなる点で臨床的な意義は大きいです。

近年の研究では血圧は高ければ高いだけ合併症のリスクが高まるため、収縮期血圧で120未満が生体の血管にとって負担が少ない血圧レベルとされています。

薬物治療の開始に当たり、最初に使用する薬剤を第一選択薬といいます。高血圧治療ガイドラインでは第一選択薬の降圧薬は、6種類の中から選択することが推奨されています。
1)アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)
2)アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)
3)カルシウム拮抗薬
4)β遮断薬
5)α1遮断薬
6)利尿薬


なにもリスクがない患者では、コストが安い利尿薬やカルシウム拮抗薬を第一選択ととします。60歳未満ではACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、β遮断薬なども用いられます。

降圧利尿薬は古典的な降圧薬ですが、低カリウム血症、耐糖能悪化、尿酸値上昇などの副作用にもかかわらず、最近の大規模臨床試験の結果では、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、Ca拮抗薬などの新しい世代の降圧薬に劣らない脳卒中、心筋梗塞予防効果が証明されており、米国では第一選択薬として強く推奨されています。

降圧薬がしっかりと効いているのか、判断することでより効果的な治療ができると考えられます。単に血圧を計り、下がっているかどうか、ということ以上に意義ある検査になることが期待されます。

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