米国の研究者らは28日、4月にインドネシアで報告されたH5N1型鳥インフルエンザウイルスが、人から人へ感染したことを数理解析によって確認したと明らかにした。

シアトルにあるフレッド・ハッチンソンがん研究所のアイラ・ロンギニ氏率いる研究チームが、医学誌「Emerging Infectious Diseases」で発表した。同チームは、病気の発生に際し、危険な伝染病や流行病が発生しているかを即座にテストするソフトウエアツールを開発したという。

研究チームによると、昨年インドネシアのスマトラ島で家族8人が死亡した事例とトルコで8人が感染、うち4人が死亡したケースを調べたところ、スマトラの事例のみ人から人に感染した統計上の証拠が確認できたという。

トルコの事例については「単に統計上の証拠が見つからなかっただけ」で、それが「人から人への感染が起こらなかったということにはならない」と指摘している。

専門家らの間では、スマトラのケースは人から人への感染との見解でほぼ一致しているが、そのことを立証するさらなる材料が待ち望まれていた。
(鳥インフルエンザの人から人への感染を確認−米研究チーム)


インドネシア保健省は今月13日、国際的観光地バリ島で鳥インフルエンザ感染により29歳の女性の死亡を確認したと発表しています。出身の集落では数日前から鶏が大量死しており、同じ集落の少女も鳥インフルエンザの疑いで入院していた、とのことです。

トリインフルエンザとは、A型インフルエンザウイルスが鳥類に感染して起きる鳥類の感染症です。中でも、ニワトリなどの家禽類に感染して、宿主を死に至らしめる高病原性トリインフルエンザが問題となっています。

一般的にはトリインフルエンザウイルスがヒトに感染する能力は低く、また感染してもヒトからヒトへの伝染は起こりにくいと考えられています。ですが、大量のウイルスとの接触や、宿主の体質などによってヒトに感染するケースも報告されています。

ですが、上記のニュースでは「人から人への感染が確認された」とのことです。数理解析によって確認した、というのが気にかかりますが、こうした研究から、予防や流行の広がり方、感染の封じ込めがより効果的にできるようになると考えられます。SARSの時のような大流行が二度と起こらないことが期待されます。

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