「腫瘍が見つかりました。しこりがあるとか、いがらっぽいとかの自覚症状はない。白血球の数はそれほど増えていないようです」東国原知事は3日に開いた記者会見で淡々と状況を説明した。8月14日に宮崎市内で受けた人間ドックで見つかった腫瘍は、2カ所で4−5ミリの大きさ。先月29日に再検査を受けた。

問題はがんなどではないかどうか。がん免疫療法などを手がける水町クリニック(東京・西新宿)の水町重範・総院長は、「腫瘍」の状態がまだ4ミリ程度と小さいことから、「普通はもう少し様子を見ましょうということになるが、がんのような腫瘍というよりも、ホルモンを分泌する組織なので結節が大きくなり腫瘍のように見える場合がある。さらに甲状腺の腫瘍は比較的良性の場合が多い」と指摘する。
 
東国原知事も検査の結果、悪性の腫瘍や悪性リンパ腫だと判断されればすぐさま治療に取りかかることになる。
(東国原知事襲った病魔「甲状腺腫瘍」ってどんなもの?)


検査の結果が出て、良性腫瘍との診断が出たようです。経過観察で、半年後に再検査することになったようです。

甲状腺腫瘍には良性および悪性(癌)の腫瘍があります。良性腫瘍は、濾胞腺腫、腺腫腺腫様甲状腺腫、機能性結節に分類されます。ほとんどは濾胞腺腫です。甲状腺癌には乳頭癌、濾胞癌、未分化癌、髄様癌がんがあり、そのほかに悪性リンパ腫が甲状腺にできることがあります。

甲状腺の良性腫瘍は、大部分が濾胞性腺腫です。腫瘍が大きくならなければ何の症状も出ません。

手術が必要と判断されるのは、大きくなってきて美容上問題になったり、徐々に大きくなってきたり、気管や食道を圧迫したりした時や、甲状腺ホルモンを過剰分泌しているような場合です。

濾胞腺腫であれば、甲状腺濾胞癌との区別が難しいということがあります。ですので、3cm以上の大きさ、サイログロブリンが1000以上、細胞診でクラス3b以上、などの場合には、手術適応があると言われています。

経過観察で済むと思いますが、再検査の結果、どうなるのか少し心配です。

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