2004年3月に世界で初めて職場での禁煙制度を全国的に導入したアイルランドでは、同制度導入後の1年間で、心臓発作の件数が約1割減少した。コーク大学病院の研究チームが4日に発表した。

エドモンド・クローニン氏が率いる同チームは、同国南西部の公立病院に心臓発作で入院した患者数を調査。禁煙制度導入後の1年で11%減ったことが明らかになったとしている。

欧州心臓学会議で同統計を発表したクロニン氏は、今回の結果について、保健当局が世界中で禁煙制度強化を考えるきっかけになるとの見方を示した。
(アイルランドの心臓発作件数、禁煙制度導入後に減少)


タバコの煙に含まれる活性酸素は、血管内皮細胞を障害することが知られています。そのため、動脈硬化が促進されてしまうというわけです。

結果、冠動脈の狭窄が起こって狭心症や心筋梗塞、脳の血管を詰まらせた脳血栓や脳塞栓、動脈壁が解離してしまったことによって動脈瘤が形成されてしまったり、下肢の動脈が詰まってしまう閉塞性血栓性血管炎(バージャー病)などのリスクが増加することが統計的に示されています。

喫煙→肺癌などの呼吸器疾患ばかりがクローズアップされていますが、実は循環器のこうした心臓や血管に大きなダメージを起こしています。

その結果を裏付けるのが、上記のニュースです。アイルランドは2004年3月29日に、欧州で初めて飲食店を含む職場での喫煙禁止に踏み切りました。結果、パブやレストランの環境は改善され、明らかに呼吸器疾患も減少したそうです。

やはり、パブリックスペースでの禁煙は健康という観点からいえば歓迎すべきことであると思われます。喫煙者の副流煙を、非喫煙者が吸ってしまうということは、明らかに不公平(非喫煙者には何のメリットもなく、健康被害を受ける)であり、こうした流れが世界中に広まっていけば、と期待されます。

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