最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学で取り上げられていた内容です。

広告会社の営業部長、Y・S(56)さんは、宴会の余興にと始めた手品が今では生き甲斐に。日頃から爪の手入れに余念がありませんでしたが、ある日、足の親指の爪に細くて黒い筋のようなものができていることに気付きます。1年後、爪の筋が黒く太くなってきていることを発見したY・Sさん。さらに1年が過ぎた頃、身体が異常にだるいなどの異変を感じ始めました。

症状としては、以下のようなものがありました。
1)爪に細く黒い筋
2)爪の筋がさらに黒く太くなる
3)異常にだるい
4)爪全体が黒くなる

こうした症状があったにも関わらず、放置してしまったY・Sさん。結果、病院を受診してメラノーマと診断される時にはすでに全身に癌転移がみられ、もはや手の施しようがない状態になってしまいました。


メラノーマ(悪性黒色腫 malignant melanoma)は、メラニン色素を作る細胞であるメラノサイトが癌化によって生じる悪性腫瘍です。多くは黒褐色の病変として皮膚に生じてきます。

放送では、国内で年間1,500人から2,000人が発症し、転移すると90%が5年以内に死に至るといわれている、と言っていました。転移を生じやすく、きわめて悪性度の高い腫瘍であることが分かるかと思われます。

国内では、足の裏と手足の爪におおいそうです(放送では、最もできやすいのが足の親指と言っていました)。原因ははっきりとわかっていませんが、足の爪にできる場合は、何らかの「刺激」がその一因ではないかと考えられています。一般的には、母斑細胞母斑や青色母斑、悪性黒子、外傷や切除、日光や紫外線、火傷の痕などが原因と考えられています。

メラノーマの早期発見の鍵は「うす黒い筋」だそうです。
ただ、爪に黒い筋ができるのはメラノーマに限ったことではありません。ですが、打撲などでも黒い筋となって残ることがあります。

では、どのように見分ければよいのかといえば、単なる出血による黒い筋は、爪が伸びるに従って移動し、しばらくすると消えてしまいます。ところが、メラノーマの場合は、ガン細胞が増殖し、黒い色素が多量に作られて爪に取り込まれるため、長さが伸び、幅も広くなるそうです。

治療は、早期発見、早期外科的切除が大原則で、他の治療法(転移後などで)はあまり効果がありません。もし思い当たる症状がありましたら、皮膚科を受診されてはいかがでしょうか。

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