カナダで、サルモネラ中毒の症状が見られたため回復するまで自宅にいるようにと命じられた男が、この命令に反して出勤し、1000カナダドル(約11万円)の罰金を科せられた。衛生当局者が13日発表した。

パン屋で働くこの男(20)は、アルバータ州エドモントンの衛生指導員から、検査で回復が確認されるまで自宅にいるよう命じられていた。

男は12日に裁判所に出廷したが、本人のほか、店にも1500カナダドル、経営者にも1000カナダドルの罰金が科せられたという。地元の衛生当局者は、このようなケースは極めてまれだと指摘。ロイターに対し「仕事を休むようにという命令に背く人はまずめったにいない」と語った。
(カナダの男、病気を押して出勤し罰金11万円)


サルモネラ(Salmonella)とは、主にヒトや動物の消化管に生息する腸内細菌の一種であり、その一部はヒトや動物に感染して病原性を示します。

ヒトに対して病原性を持つサルモネラ属の細菌は、二類感染症に指定されている腸チフスやパラチフスを起こすものと、感染型食中毒を起こすもの(食中毒性サルモネラ:ネズミチフス菌 S. Typhimurium や腸炎菌 S. Enteritidisなど)とに大別されます。

サルモネラ食中毒は、サルモネラ菌が腸管上皮細胞に感染した結果生じます(感染型食中毒)。腸管内への液体貯留と好中球浸潤による炎症が起こります。結果、主な症状は、嘔吐、水様性下痢などの消化器症状、発熱(高熱)などで、抵抗力のない患者さんは、菌血症を起こし重症化することがあります。まれに、内毒素によるエンドトキシンショックで死亡することもあります。

パン屋さんで働いているということなので、食品を扱っているのにも関わらず、出勤してしまったのには怖さを感じます。やはり、そこはしっかりと職業意識をもっていただきたいと思われます(お客さんが万が一、食中毒を起こしてしまう可能性もあります)。

サルモネラでは、感染しても発症せず排菌だけ続く場合があります(健康保菌者)。食中毒性サルモネラ菌の健康保菌者は通常治療の対象になりませんが、食品従事者は、食中毒予防の観点から、排菌が止まるまで抗菌剤(ニューキノロン系抗生物質など)の服用を指導されます。

食品を扱っていらっしゃる方などは、お気をつけ下さい。

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