TOTOは14日、超音波を照射した光触媒に抗がん効果があることを確認したと発表した。横浜市立大学の窪田吉信教授との共同研究。光触媒投与と超音波照射を組み合わせた新たながん治療の実用化につなげたい考え。
 
ヒトのがん細胞を含んだ溶液に光触媒粒子を添加して超音波を照射すると、光触媒粒子がない場合に比べ、がん細胞の生存率が約10分の1に低下することを確認した。

光触媒溶液をマウスの体内に投与すると、光触媒粒子ががん細胞周辺に集積することも確かめられた。今後、がん細胞の種類による抗がん効果の違いなどの研究を進め、2011年の臨床試験の実施を目指す。
(TOTO、超音波照射した光触媒に抗がん効果確認)


子宮頸癌や黄斑変性症などに用いられる、光線力学的治療(PDT)のような原理と同じようなものでしょうか。

光線力学的治療(photodynamic therapy:PDT)とは、光感受性物質を患者の静脈に注射し、48〜72時間待って光感受性物質がガン細胞に取り込まれた頃に、レーザー光を照射すると活性酸素が発生して癌細胞だけを叩きます。低出力のレーザーを使うため、正常組織へのダメージを最小限に抑えることが出来ます。現在、一部のがんに保険適用されています。

ただし、治療後は真っ暗な部屋で過ごすことが必要です。光感受性物質を使用しているので光が当たるとやけど状態になってしまいます。また、内視鏡で病巣が確認できることが治療の条件となります。

どうして超音波で癌細胞が傷害できるのか分かりませんが、恐らく正常組織には害が少ないと考えられるので、もし実現化できれば、より侵襲の少ない癌治療が期待できます。

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