カナダと米国の研究者らは25日、低い声の男性ほど女性を引き付け、多くの子を持つ可能性が高いとの研究結果を発表した。

トロントにあるマクマスター大学のデビッド・フェインバーグ氏は、インタビューで「クジャクの尾のようなものと考えている」と説明。「クジャクの尾は、自然界で生き抜く上では全く役立たず、異性を魅了するためにある。今回のケースでは、思春期に声を男性化する(男性ホルモンの)テストステロンがそれに該当する」と語った。

科学雑誌「Biology Letters」に掲載された同研究によると、声の低い男性は高い男性に比べ、女性との間で生殖の成功率が高いことが示されたという。

フェインバーグ氏らは、避妊が行われていないタンザニアの狩猟採集民族の男女を取材、声を録音して高低を分析したところ、低い声の男性ほど多くの子供を持っていることが分かったとしている。
(低い声の男性ほど多くの子供を持つ傾向)


「思春期に声を男性化する(男性ホルモンの)テストステロンがそれ(クジャクの尾)に該当する」というのは、少し短絡的すぎるような気がしますが、興味深いです。

たしかに、男性は思春期になって性ホルモンが増えていくと、輪状甲状筋(声帯を引っ張って、声を高くすることができる)がゆるみます。結果、声帯が今まで引っ張られていた状態だったのがゆるんで、声が低くなるわけです。これが声変わりの原理であると考えられています。

ということは、テストステロンと声変わりは、たしかに関係あるかのように考えられます。ですが、本当に男性ホルモンの量と声の低さは相関しているのかは疑問です。当然、身長が高い人の方が、声は低くなりがちです。となると、今度は身長というファクターが、この研究にも含まれてしまうわけです。

しかも以前に、「体臭を人がどう感じるかは、受け手側のある遺伝子の違いによって決まる可能性がある」との、米デューク大とロックフェラー大の研究チームが発表した結果を考えると、「女性がみんな、そうした低い声に魅了されるわけではない」と考えられます。

異性にとって、どういった点が魅力的なものとして映るのか、ということを研究する人は意外に多いようです。果たして、信頼するにたる新説や結果が出てくるのは、いつになるのでしょうか。

【関連記事】
汗をかいた男性のニオイは、受け手によって「バニラ」にも「尿」にもなる?

加齢臭の原因「ノナナール」−その意外な役割とは