「痛みなくして得るものなし(No pain, no gain.)」という格言が、歯科治療では通用しなくなる日も近そうだ。米ミズーリ大学コロンビア校の研究チームが開発中の技術により、ドリルを用いない歯科治療が実現する可能性があるという。
研究チームが開発に取り組んでいるのは、低温化学反応を用いて虫歯部分の殺菌および詰め物に備えた処理をする「非熱(non-thermal)プラズマブラシ」。
このブラシは、痛みや不快感の原因となる熱や振動を伴わず、音もないという。熱や機械的相互作用に頼るものではなく、化学反応によるものであるため、痛みのない、歯に優しい治療法であると、同大学助教授のQingsong Yu氏は述べている。また、プラズマ治療によって歯と詰め物との間に形成される化学的結合は、従来のドリルやレーザー治療によるものよりも強いと期待できるという。Yu氏らは、このブラシに関する2件の米国特許出願を提出している。
(痛みのない歯科治療が実現に近づく)
一般的な虫歯治療では、患部をドリルで削った後、詰め物をして元の歯の形を復元するという方法がとられると思われます。ですが、あのドリルの音は非常に不愉快で、痛みを伴うもの。それを考えるだけでも、歯科医院から逃げたくなる人もいらっしゃるのではないでしょうか。
そもそも、虫歯(う歯)は、口腔内細菌が糖質から作った酸により歯質が脱灰されて実質欠損の起こった歯のことです。口腔内には多くの細菌が存在し、これを口腔常在菌といいますが、この中にはミュータンス連鎖球菌を中心とするう蝕原因菌が存在します。これらは食品、特に砂糖やデンプンなどの糖質から酸を産生します。
歯垢の中の酸は、エナメル質を溶かし穴を作ってしまいます。初期の段階では、元に戻ることもありますが、進行してしまうとやはり、歯科治療が必要となります。
局所麻酔や、笑気ガスを使っているところもあるようですが、やはり根本的な解決にはなりません。音や痛みのない治療が、早くできるようになれば、と期待されます。
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このブラシは、痛みや不快感の原因となる熱や振動を伴わず、音もないという。熱や機械的相互作用に頼るものではなく、化学反応によるものであるため、痛みのない、歯に優しい治療法であると、同大学助教授のQingsong Yu氏は述べている。また、プラズマ治療によって歯と詰め物との間に形成される化学的結合は、従来のドリルやレーザー治療によるものよりも強いと期待できるという。Yu氏らは、このブラシに関する2件の米国特許出願を提出している。
(痛みのない歯科治療が実現に近づく)
一般的な虫歯治療では、患部をドリルで削った後、詰め物をして元の歯の形を復元するという方法がとられると思われます。ですが、あのドリルの音は非常に不愉快で、痛みを伴うもの。それを考えるだけでも、歯科医院から逃げたくなる人もいらっしゃるのではないでしょうか。
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歯垢の中の酸は、エナメル質を溶かし穴を作ってしまいます。初期の段階では、元に戻ることもありますが、進行してしまうとやはり、歯科治療が必要となります。
局所麻酔や、笑気ガスを使っているところもあるようですが、やはり根本的な解決にはなりません。音や痛みのない治療が、早くできるようになれば、と期待されます。
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