自民党の谷垣禎一政調会長は30日のテレビ朝日の番組で、高齢者医療費の負担増凍結に伴う財源を平成19年度補正予算で対応する可能性について、「結論は出していないが、いろいろあるなかでそういうこともある」との認識を示した。
 
また谷垣氏は同日のフジテレビ「報道2001」で、「財源をどこに求めるかは容易ではない。早急に公明党と詰めないといけない。今月(10月)いっぱいで財源のめどを定めて、方向性を出したい」と述べた。
 
自民、公明両党は2日、高齢者医療費凍結プロジェクトチーム(PT)の初会合を開き、凍結期間や医療制度の他の仕組みへの影響などについて協議する方針。政府・与党内でも(1)法改正は行わない(2)財源は平成19年度補正予算で対応する−との方向で検討が進んでいる。
(「高齢者医療負担増凍結で補正予算も」谷垣氏)


昨年10月から、現役並みの所得がある70歳以上の人は、窓口負担が2割から3割に増えているそうです。慢性の病気の患者を長期間受け入れる療養病床も、食費などが全額自己負担となった、とのこと。

来年4月には、所得の少ない70−74歳の方にも、窓口負担が1割から2割になることが決まっていました。75歳以上が対象の「後期高齢者医療制度」もつくり、新たな保険料を徴収する予定でした。ですが、福田康夫氏の公約であったこともあり、見直し案が浮上してきました。

ところが、窓口負担を今のままにした場合、厚労省の試算によると、1,300億円前後の財源が必要になるそうです。果たして、この財源をどこから捻出するのか、疑問となります。

そしてそれ以上に、その補填があっさりとできてしまうのなら、「安易に増税、増税と言っていただけじゃないか。無駄遣いしていたのでは?今まで、何をしていたのか…」と思ってしまいます。

高齢化に伴い、今後も医療費は増える見込みです。今まで以上に、厳しい無駄遣いを排した対応が求められます。

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