米ワシントン大の研究チームは、子どものブロック遊びが言語スキルの習得に役立つとの研究結果を発表した。 

同研究では、1歳半─2歳半の子ども175人を対象に、半分の子どもたちにプラスチック製のブロックを与え、ブロックを与えなかった子どもとの差を比較した。6カ月後に言語の習得度を計ったところ、ブロックを与えられた子どもは、ブロックを与えられなかった子どもより習得度が15%ほど高かった。

親は、どのように子どものブロック遊びを手伝ってやるかのアイディアを与えられ、4日間にわたってブロックで遊ぶ子どもの様子を記録、最後に子どもの語彙、文法、その他の言語能力を評価する質問に答えた。

同研究をまとめたDimitri Christakis氏は論文で、子どもの脳が急速に発達する際にブロックで自由に遊ぶことで、思考や記憶などが刺激されると指摘した。  

研究結果は、1日付の専門誌「Archives of Pediatric and Adolescent Medicine」に掲載された。
(ブロック遊びが言語スキル向上に役立つ可能性)


言語は、理解と表出からなっています。
理解は乳児期から母親の簡単な言葉を理解することから始まります。0歳から簡単な単語を、1,2歳から簡単な2語文を理解できるようになります。

表出は4〜10ヵ月に親の声にあわせた抑揚をもつ母音中心の喃語babbleから始まります。表出できる単語の数は、1歳代で1〜3語、2歳で300、3歳で900,5歳ぐらいで2,000ぐらいと直線的に上昇していきます。

2語文(「おなか、すいた」「これ、キライ」など)は2〜3歳で可能となり,3歳で従属文を使えるようになります。4〜5歳になると次第に抽象的な用語が使用できます。乳幼児期の言語発達は将来の精神発達の指標となります。とくに,1歳代後半での有意語、3歳での2語文表出の遅れは精神発達でのリスクを高めてしまいます。

ブロックを介してだけでなく、子供とのコミュニケーションをとることが(ブロックを与えただけでは多分、差異はないのではないでしょうか)、恐らく子供の脳の発達には良いように思います。積極的に話しかけるなどのコミュニケーションが、子供の言語発達には必要だ、という裏付けになったのではないでしょうか。

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