日本人女性の25人に1人がかかるとされる乳がんの早期発見、早期治療を訴える「ピンクリボンフェスティバル2007」が1日始まり、運動をPRするため東京都庁がピンク色にライトアップされた。
 
これに先立ち同日、都庁でタレントの平山あやさん(23)ら20人の女性がデザインしたハイヒールが披露された。作品はオークションに出品され、収益は日本対がん協会の基金に寄付される。
 
また、乳がんを体験した女優の宮崎ますみさん(39)があいさつ。「早期発見だったからこそ前向きになれた。日本の検診率は欧米に比べて低い。大人の義務として、年1回の定期検診を受けてほしい」と訴えていた。都庁のライトアップは10日まで続けられる。
(都庁をピンクにライトアップ その理由は?)


乳癌患者のうち、乳房のエックス線(マンモグラフィ)などを使った検診で癌が見つかったのは2割に過ぎず、4人に3人は、検診を受けずに自分でしこりなどの異常に初めて気づいて病院を受診したことが、日本乳癌学会の大規模調査でわかっています。

これは、多くの女性が乳癌に最初に気づくのは、ほとんどが自分で「しこり」に気づいたため、との結果のようです。検診にて発見されるのは、たった2割でしかないと判明しました。

その原因としては、乳癌検診の受診率が低いままで、「しこりが無ければ大丈夫」と思われる女性が多いと考えられます。ですが、「胸を触る自己診断で見つかる乳がんの大きさは平均約2センチで、自然に気づく場合は3センチ以上が多い」といったことや、「発見時には既に、リンパ節に転移していた人も、1/3」といったことからも、検診率の上昇を目指す必要があります。

一般的な乳癌のスクリーニング検査としては、問診、触診、軟X線乳房撮影(マンモグラフィー)、超音波検査等が実施され、臨床的に疑いが生じると、生検が実施され組織学的診断により癌かそうで無いかが判別されます。

乳癌発症年齢は20代から認められ、45歳がピークとされます。特に40〜50歳代の方は、是非とも乳癌検診を受けられることが望まれます。

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