自民、公明両党は2日、1年後をめどに高齢者医療制度の抜本的な見直し案をまとめる方針を固めた。同日の与党高齢者医療制度プロジェクトチームで、公明党側が提案した。両党はすでに来年4月からの高齢者医療費の負担増の凍結で合意しているが、今回はさらに65〜74歳の前期高齢者の窓口負担割合の再見直しなどが検討課題となる見通し。ただ、自民党には財源問題を含め、抜本改革への異論もある。

具体的には、
1)昨年成立した医療制度改革法で75歳以上1割、70〜74歳2割、69歳以下3割と3段階に分けた平成20年度以降の窓口負担率の再整理
2)国から地方への税源移譲や定率減税廃止の影響で健康保険料が大幅に上がるケースが出たことを踏まえ、税との連動や介護保険、年金控除など高齢者の負担が大きくなりすぎないよう総合的に調整、管理する仕組み
3)若年世代からの財政調整の仕組み−などが検討される見通し。

といった案がだされているとのこと。
(高齢者医療制度 1年後に抜本改革案 自公、65〜74歳負担見直し)


どうやら、高齢者医療費の負担増凍結に伴う財源を平成19年度補正予算で対応する可能性は、濃厚となりつつあるようです。来年4月には、所得の少ない70−74歳の方にも、窓口負担が1割から2割になることが決まっていました。75歳以上が対象の「後期高齢者医療制度」もつくり、新たな保険料を徴収する予定でした。ですが、福田康夫氏の公約であったこともあり、見直し案が浮上してきました。

しかしながら、選挙を見据えてのことか、福田さんの強い意向かは分かりませんが、増税案は棄却されるようです。その代わりに挙げられたのが、上記の抜本改革案です。しかしながら、この案に対しても、「制度を根本から見直せば構造改革の後退だと批判され、かえって選挙にはマイナス。そもそも財源が捻出できない」と否定的な意見もあるようです。

高齢者の増加に伴い、医療費は確実に増加すると思われます。その際、果たしてどのように対応するのか、政府の動向が気になるところです。もしかしたら、医療制度全体に対する見直しが必要になってくるのかも知れません。

地方の医師不足や特に産科医不足などを含め、非常に大きな問題を孕んだ医療全体に関わる事柄だけに、慎重な議論や決定が求められます。

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