全国のがん治療の中心的な病院が加盟する「全国がん(成人病)センター協議会」は5日までに、加盟施設ごとに胃、肺、乳、大腸の各がんの治療5年後の生存率をまとめ、一部は施設名を含めて公表。施設によって生存率に大きな差があることが分かった。
同協議会が施設名を明らかにして生存率を公表するのは初。重症患者の比率に差があるなど、公表された生存率によって医療の質を単純に比較することはできないという。
取りまとめた厚生労働省研究班の主任研究者で群馬県立がんセンターの猿木信裕手術部長は「生存率が平均より低かった施設は原因を分析して、診療体制の見直しに役立ててもらいたい。病院で医師に手術法などを相談する際の材料に活用してほしい」と話している。
加盟30施設のうち25施設を調査。1999年に初めて入院したがん患者について、患者数や追跡年数など一定の基準を満たすことができた施設の生存率を算定した。公表に同意した施設については施設名を明らかにした。
胃がんでは、生存率が最も高いのは国立がんセンター中央病院の84.1%。最も低かった匿名の施設の45.5%と大きな差があった。乳がんで最も高い施設は92.9%、最も低いのは72.3%。大腸がんは87.6%と63.8%、肺がんは55.5%と24.7%と、やはり差は大きかった。
(病院別がん生存率が公表に 施設ごとに大きな差)
施設別生存率(1999年初回入院治療症例)にて、跡率90%以上、病期判明率60%以上、症例数100例以上の施設のうち公表に同意の得られた施設のみ掲載されています。
また、対象となるのは以下の患者さんです。
・1999年に各施設で初回入院治療を受けたがん患者さん
・上皮内がん、ステージ0の患者さんは除外
・年齢は15歳以上95歳未満の患者さん
・手術だけでなく、化学療法、放射線療法を受けられた患者さん、積極的な治療を受けなかった患者さんも含まれている
胃、肺、乳、大腸癌のみということである点や、まだ15施設だけといったこともありますが、治療成績を公表するという透明性を高めた試みは、非常に大きな一歩ではないでしょうか。今後は、参加施設・疾患数を増やすといったこと期待されます。
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前立腺癌検診は、するべき?必要ない?−学会と厚労省の対立
同協議会が施設名を明らかにして生存率を公表するのは初。重症患者の比率に差があるなど、公表された生存率によって医療の質を単純に比較することはできないという。
取りまとめた厚生労働省研究班の主任研究者で群馬県立がんセンターの猿木信裕手術部長は「生存率が平均より低かった施設は原因を分析して、診療体制の見直しに役立ててもらいたい。病院で医師に手術法などを相談する際の材料に活用してほしい」と話している。
加盟30施設のうち25施設を調査。1999年に初めて入院したがん患者について、患者数や追跡年数など一定の基準を満たすことができた施設の生存率を算定した。公表に同意した施設については施設名を明らかにした。
胃がんでは、生存率が最も高いのは国立がんセンター中央病院の84.1%。最も低かった匿名の施設の45.5%と大きな差があった。乳がんで最も高い施設は92.9%、最も低いのは72.3%。大腸がんは87.6%と63.8%、肺がんは55.5%と24.7%と、やはり差は大きかった。
(病院別がん生存率が公表に 施設ごとに大きな差)
施設別生存率(1999年初回入院治療症例)にて、跡率90%以上、病期判明率60%以上、症例数100例以上の施設のうち公表に同意の得られた施設のみ掲載されています。
また、対象となるのは以下の患者さんです。
・1999年に各施設で初回入院治療を受けたがん患者さん
・上皮内がん、ステージ0の患者さんは除外
・年齢は15歳以上95歳未満の患者さん
・手術だけでなく、化学療法、放射線療法を受けられた患者さん、積極的な治療を受けなかった患者さんも含まれている
胃、肺、乳、大腸癌のみということである点や、まだ15施設だけといったこともありますが、治療成績を公表するという透明性を高めた試みは、非常に大きな一歩ではないでしょうか。今後は、参加施設・疾患数を増やすといったこと期待されます。
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