TBS系の報道番組「筑紫哲也NEWS23」で、肺がん闘病から5カ月ぶりに番組復帰したキャスターの筑紫哲也氏(72)。8日の放送で「ほぼ、がんは撃退した」と“克服宣言”した顔は、休養前よりふっくらしていたが、専門医は放送をどう見たか。東京医科大学病院外科第一講座准教授で呼吸器外科が専門の坪井正博医師が語る。

「状況的に見て、治療がある程度の効果を示して、一段落したのではないか。がんが消えたか、あるいは小さくなって、上手にコントロールできているようです」

ふっくらして見えたのは、2つの要因が考えられるという。
「1つは治療がうまくゆき食欲が出たこと。特に筑紫さんのように愛煙家だった人は、タバコを止めただけでも食欲が出るので太りやすい。治療効果が出た段階で軽い運動をするよう指導されるが、有名人は院内で人目に触れるため思うような運動ができなかったのかもしれません」

また、薬の影響で太ることもあるという。
「特に抗がん剤治療にはホルモン系の薬を使うことが多く、どうしてもむくみを引き起こすことが多いのです」

頭髪については、抗がん剤による副作用で抜けた部分につけ毛していることを筑紫氏は放送で明かしていた。
「通常は抗がん剤治療を終え、髪の毛が再び生え始めるまでに約2カ月程度。伸びる時間を加えると治療から数カ月経っていると考えられる。人によっては、元は直毛だったのに、治療後は天然パーマになるなど、髪の毛の質が変わる人もいます」(坪井医師)

毎日のレギュラー出演について筑紫氏は「すぐには無理と思う」としながらも「大事なニュースや節目節目の時には、必ず出るという形でカムバックしたい」と意欲を述べていた。
(禁煙か薬の影響? 筑紫キャスターふっくらのワケ)


肺癌の治療法としては、小細胞癌と非小細胞癌では、治療方針が大きく異なります。

小細胞肺癌では、stage I期(リンパ節、周囲臓器への浸潤及び転移が認められない)に限っては手術療法が検討されますが、基本的には化学療法、放射線療法が主体です。

非小細胞肺癌では、stagea期までは手術療法が検討されます。一方、それ以上の臨床病期では手術の適応となることは乏しく、化学療法、放射線療法が治療の主体となります。

一般的に、喫煙との強い関連性があるのは扁平上皮癌や小細胞癌であるといわれています(フィルター付き煙草の普及により、腺癌が増えてきているという報告もありますが)。詳細が不明であるため、どういった治療を行ったのかなどは不明ですが、術後に化学療法などを用いて、比較的安定した様子のようです。

ちなみに、筑紫哲也さんは5月14日に「NEWS23」で、初期の肺癌と診断されたため番組を休養することを明らかにしました。新聞で報道されていた内容では、PET検査(ポジトロン断層撮影法)で発見され、初期肺癌であるとのことです。

鳥越さんを始めとして、芸能人が癌と闘っている様子を放映したりと、癌を克服して社会復帰する姿をメディアで見ることは、患者さんの励みになると思われます。今後も、お体には気を付けながら、ご活躍いただければ、と思われます。

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