欧州で行われた調査では、週1回の洗浄スプレーや消臭スプレーの使用でも、成人のぜんそくリスクが高まることが分かった。バルセロナにある環境疫学研究センターの研究者らが12日、学術誌「American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine」で発表した。

調査は欧州10カ国の22カ所から集められた9年間3500人分以上のデータを使い、ぜんそくの発症と掃除の因果関係などを分析した。

これまでにも、清掃業従事者のぜんせく率の高さとスプレー洗剤などの関連性は指摘されていたが、同調査では、通常の家事でも同様のリスクにさらされる可能性があるとしている。

環境疫学研究センターのジャン・ポール・ゾック氏は「家庭用洗浄スプレーの頻繁な使用は成人のぜんそくの重要なリスクファクターだ」と指摘。成人ぜんそく患者の7人に1人が、こういった洗剤の週1回の使用が原因である可能性があるとしている。
(家事での洗浄スプレー、ぜんそくリスクを増大)


喘息は、空気の通り道である気道(気管支など)に炎症が起き、空気の流れが制限される病気です。気道はいろいろな吸入刺激に過敏に反応して、発作的に咳、“ぜーぜー"と気管支が鳴る喘鳴、呼吸困難が起きます。気流制限は軽いものから死に至るほどの高度のものまであり、自然に、また治療により回復し可逆的です。

ですが、長く罹っている成人の喘息患者の気道では、炎症とその修復が繰り返される過程で気道の壁が厚くなって、気流制限が元に戻り難くなり、気道の敏感さも増します。

スプレー洗剤の飛び散った液体を吸い続けることで、気道を刺激してしまい、慢性的な炎症を起こした結果、喘息が起きる、ということは確かに考えられると思われます。

しかしながら、本当に「週1回の洗浄スプレーや消臭スプレーの使用」で有意にリスクが上がるとはとても思えないのですが、どうなのでしょうか。たとえばファブリーズを週一回、居間や寝室に使用しているようなことを考えると、それで喘息に…というのは少し想像しづらいです。もちろん、最初から気道粘膜の過敏性などがあれば別ですが。

ですが、やはりこうしたスプレーを使用するときには、しっかりと窓を開ける、といったことが重要だと思われます。特に、塩素系のカビ取りなどを浴室で使うようなケースでは、しっかりと換気がなされていることをご確認なさったほうがよさそうです。

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