ワシントン州で飲酒運転をしていた女性が通報によって駆けつけた警官に逮捕されました。その通報を行ったのは彼女の8歳の息子で、彼はその飲酒運転中の車内から電話をしていました。

ワシントン州の緊急コールセンターに「今どこにいるのかわからないけれど、母さんが普通じゃないんだ」と少年からの通報があったのは土曜日のこと。オペレーターは少年に目印がないか尋ねましたが、その問題の母親Paulette Lynn Spearsが少年から電話を取りあげてオペレーターに心配しないよう告げ、電話は切れてしまいました。

すぐに少年は電話をかけ直しましたが、再びSpearsが妨害。少なくとも妨害は2回はあったようですが、1回は電話を取りあげるために手に噛みついたと見られています。

結局、携帯電話からの位置情報をGPSで追跡し、Spearsが消防署に到着した数分後には警察が到着して彼女は逮捕されました。通報した8歳の少年と、その5歳の弟はおばのところへ連れて行かれました。月曜日現在、Spearsは飲酒運転と子どもへの攻撃について取り調べを受けていますが、少なくとも記録は彼女の飲酒運転は間違いないことを示しているようです。
(母親が飲酒運転していると車内から8歳の息子が通報)


8歳の子供が助けを求める、というくらいですから、よっぽど大変な状態になっていたんでしょうね。子供の養育環境などにも、問題があったのではないかと心配になってしまいます。

アルコール依存症とは、以下のような症状や診断を行います。
アルコール依存症とは、アルコールの摂取によって得られる精神的、肉体的な薬理作用に強く囚われ、自らの意思で飲酒行動をコントロールできなくなり、強迫的に飲酒行為を繰り返す精神疾患です。お酒を「社会や家庭での鬱積や辛さからの逃避」の手段に使っている人や、ストレスをため込みやすく、コントロールするのが苦手な人に多いとされます。

自己診断をやってもらうと、本当に身近なモノだと実感できます。
アルコール依存症のスクリーニングテストとしては、「CAGEテスト」というものがあります。これは、下記の4項目中、2項目該当で"アルコール依存症"の疑いが出てきます。
1)あなたは今までに、自分の酒量を減らさなければいけないと感じたことがありますか?(Cut down)

2)あなたは今までに、周囲の人に自分の飲酒について批判されて困ったことがありますか?(Annoyed by criticism)

3)あなたは今までに、自分の飲酒についてよくないと感じたり、罪悪感をもったことがありますか?(Guilty feeling)

4)あなたは今までに、朝酒や迎え酒を飲んだことがありますか?(Eye-opener)

結構、当てはまる可能性もあります。それほど、アルコール依存症は身近なものでもあるということでしょうね。

治療としては、断酒が第一となります。そのため、抗酒薬を用いることもあります。これは、アルデヒドデヒドロゲナーゼ(アルデヒド脱水素酵素)の働きを阻害する薬品で、服用すると飲酒時に血中のアセトアルデヒド濃度が高まるため、不快感で多量の飲酒が出来なくなります。

他にも、断酒会や、AA(アルコホーリクス・アノニマス)というグループミーティングに参加することも有用であるとされています。断酒会は、アルコール依存症患者とその家族によって作られた自助グループのことを指します。相互にサポートする、といった特徴があります。

アルコールはすぐに手に入ってしまい、溺れることで身体的にも社会的にも問題を起こす可能性があります。とくに、飲酒運転にはお気をつけ下さい。

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