シンガポールの男性(35)が性感染症のヘルペスをうつされたとして、性交した女性を相手取り、30万シンガポールドル(約2360万円)の賠償を求める訴えを起こした。地元メディアが伝えた。

ストレーツ・タイムズ紙によると、この男性は治療費に加え、病気によって失った勤務時間の補償を要求。「しばしば再発する痛み」のため治療を継続しなければならなかったと主張している。

男性は、性交を行う前に、性感染症に罹っていないことを女性から聞いたと話しており、1ヶ月後にヘルペスと診断されてからは女性と会うのを止めたという。
(シンガポールの男性、性病感染で2300万円の賠償請求)


「ヘルペス」という言葉は、小水疱が集合した皮膚の炎症性疾患につけられた名称ですが、現在は、ヘルペスウイルスの感染症である単純性疱疹または帯状疱疹をさしていることが多いと思われます。

陰部(性器)ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスタイプ2(HSV-2)および単純ヘルペスウイルスタイプ1(HSV-1)として知られているヒトヘルペスウイルス・グループに属する二種類のウイルスによって引き起こされます。ちなみに、1型は上半身、2型は下半身の神経節に潜伏感染しています。

これらは性的接触によって伝染します。ですが、潜伏先が異なるので、オーラルセックスと性器性交が同時におこなわれると、タイプ1とタイプ2のウイルスの混合感染が起こると考えられています。

ちなみに、症状や治療としては以下のようなものがあります。
以前HSV-1またはHSV-2に接触したことのない人では、初感染により全身性(身体全体)および局所的な症状と兆候が見られるという特徴があります。全身性の症状には、発熱、倦怠、全身性の痛み(筋痛症)、および食欲低下があります。

ウイルスはウイルスを含む口または性器の粘膜の分泌物によって伝染するので、最初の病変は最初の感染箇所に起こります。よくある感染場所は、男性の場合は陰茎と亀頭の部分、陰嚢、内股、および肛門で、女性の場合は陰唇、膣、子宮頸部、肛門、および内股です。口も男女ともに感染箇所となることがあります。

水疱が現われる前に、感染した患者は皮膚が敏感になっているのを感じ、水疱が現われる箇所にうずき、灼熱感、あるいは痛みを感じることがあります。皮膚は赤くなり、黄色味を帯びた透明な液体の入った多数の小さな水疱(小水胞)が現われます。この水疱はやぶれて、そのあとには浅くて痛みのある潰瘍ができ、最終的にはかさぶたになり、1〜2週間でゆっくりと治ります。

予防法としては、開いた病変に直接接触することを避けることによって、感染のリスクは低くなります。性器ヘルペスの患者は、活動中の病変があるときは、性的な接触を避けるべきです。また、コンドームの使用によってある程度はリスクの低減になると考えられます。

治療としては、症状を軽減する対処療法となります。治療により、発病にともなう痛みと不快感は急激に減少し、治癒にかかる時間が短縮することがあります。

経口アシクロビル(ゾビラックス)は感染症を治しはしませんが、最初の感染の際の症状の持続時間と重さを軽減し、二度目の発病の際はやや効果は落ちますが同じように症状を軽減するといわれています。

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