肝炎対策を検討している与党プロジェクトチーム(座長、川崎二郎元厚労相)は7日午前の会合で、インターフェロン治療費助成を柱とした座長案を提示し、議論した。案は各党が持ち帰り、同日午後の会合で正式決定する。

「肝炎治療7カ年計画」と題した座長案では、インターフェロンの治療費助成を年収で分け、患者が自己負担する治療費の上限を月1万〜4万4400円までとした。これまでは公費助成がなく自己負担は月7〜8万円と高額だった。このため、B型10万人、C型50万人とされる治療を必要としている患者のうち、実際に治療を受けている患者は約5万人と少なかった。

1年で10万人が助成を受けると試算し、7年間助成を続けることでB型、C型肝炎で慢性肝炎になった患者(推計約48万人)をゼロにすることを目指す。予算規模は総額1000億〜2000億円と見込んでおり、地方自治体と折半する。

また、保健所で原則無料の検査についても民間医療機関に委託し、無料で検査できるよう検討する。無症状ながらも肝炎に感染しているキャリアに対するインターフェロン治療について、現在は保険が適用されないが、「有効」という医学的証明が明らかになった場合、助成を検討することも決まった。
(肝炎治療費、年収別に助成 与党PTの骨子)


本日、舛添大臣と原告側の間で、初めて話し合いが行われました。「やっと皆様にお会いできた」と話した後、涙で声を詰まらせながら「何とか解決したい。全力を挙げたい」と発言したそうです。

当初は裁判の関係から(原告と被告の関係にあるため)、話し合いには応じていなかったのことですが、大阪地裁の和解勧告という裁決が下された後に、こうした話し合いに漕ぎ着けたようです。

そもそも、この薬害肝炎という問題はどのようなものかと言いますと、以下のように考えられます。
薬害肝炎は、血液凝固因子製剤(フィブリノゲン製剤、非加熱第IX因子製剤)の投与によるC型肝炎の感染被害のことです。

フィブリノゲン製剤は、血液凝固第I因子であるフィブリノゲンを抽出精製した血液製剤です。国内では、低フィブリノゲン血症しか適応症として承認されていたいなかったにもかかわらず、臨床の現場では、止血剤として気軽に広く非加熱のフィブリノゲン製剤が使われていました。

見直しが行われたのは、1987年3月に青森県三沢市の産婦人科医院で8人が集団感染した非A非B肝炎集団発生事例からです。制約会社は自主回収を開始しましたが、旧厚生省が緊急安全性情報を配布したのは翌1988年であったとのことです。加熱製剤は、HCVには効果的ではなかったため、こうした感染が起こってしまったようです。

第IX因子製剤は、血液凝固第IX因子を抽出精製した血液製剤です。本来は、血友病Bの治療のために開発された製剤ですが、本来適応のない新生児出血(メレナ等)などにも小児医療の現場では使われていました。第IX因子だけでなく、第II因子、第VII因子、第X因子も含まれていることから、第IX因子複合体製剤とも呼ばれます。

1985年にウイルス不活化処理がなされた加熱製剤に切り替えられましたが、その後も非加熱製剤の自主回収が行われなかったことから、1988年頃まで臨床現場で使用されていたと言われています。

こうしたことから、国及び製薬会社の責任について問われましたが、一部の原告に対してHCV感染とフィブリノゲン製剤の因果関係を認定した他は、国、製薬会社に責任は無しとの判断を示しています(第衆子製剤によるHCV感染は、全例棄却されている)。

政府としては、被害者全員の救済は難しいという判断のようですが、そのこと以前に、この問題を解決するためには、救済以前にしっかりとした釈明や真摯な態度での話し合いがまずが必要であると思われます。

そもそもは、対応の遅れや、名簿の隠蔽から端を発した問題です。謝罪を含めたしっかりとした真相究明が求められます。

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