内閣府が行った「がん対策に関する世論調査」で、早期発見に有効とされる、がん検診を1年以内に受けた人の割合が3割前後にとどまることが10日、分かった。政府に対する要望では「がんの早期発見」を挙げる人が最も多く、がん検診の受診率を高める体制づくりが求められている。

調査は今年9月、全国の成人男女3000人を対象に実施し、有効回収率は58.9%。今年6月に閣議決定された「がん対策推進基本計画」で求めている各都道府県ごとの基本計画策定に向け、国民の意識やニーズを知ることが目的で、今回初めて。

1年以内にがん検診を受診した人の割合は、胃がん29.5%▽肺がん34.7%▽大腸がん27.1%▽子宮がん29.1%▽乳がん23.7%▽その他のがん(前立腺せんがんなど)9.1%−となった。

胃がんや大腸がん、肺がんは年に1回、子宮がんや乳がんは2年に1回の受診が、早期発見に有効とされているが、実際にがん検診を受けている人は少ないことがわかった。

政府に対する要望(複数回答)は、「がんの早期発見(がん検診)」(61.3%)が最多で、次いで「がん医療に関わる医療機関の整備」(49.1%)▽「がんに関する専門的医療従事者の育成」(45.4%%)▽「がんに関する相談やその支援」(40.4%%)などが上位を占めた。

がん予防ための実践(複数回答)については、「たばこは吸わないようにする」(41.4%)▽「偏食せず栄養面でバランスのよい食事をする」(38.8%)▽「焦げた部分は避ける」(38.4%)などの順となった。

調査結果について、厚生労働省がん対策推進室は「予想以上にがん検診の受診率が低くかったことを重く受け止めている。がん対策には予防、早期発見が重要なので、受診率を高めていきたい」とした。
(がん検診受診率3割前後 初の「がんに関する世論調査」)


産経新聞の調査によると、「健康診断を5年以上受けていない」という30代女性で29.7%、50代女性が14.8%だったそうです。30代は健康に自信があるからと思いきや、「費用がかかるから」がトップで41.1%で、50代は「面倒だから」が54.5%だったそうです。

この結果からも、一次予防(病気にならないようにする)に対する意識がそれほど高くないように思われます。それにも関わらず、世界トップレベルの長寿国であるのは興味深いものです。しかしながら、食生活の欧米化などが進み、今後はどうなるのか不明である点や、以前よりも確実に生活習慣病は増えているといった点を鑑みれば、やはり健康診断やがん検診の普及は非常に重要な課題であると思われます。

とくに、最近話題になっている乳癌検診などは、受診率をより高める必要があると思われます。現在の乳癌に関する状況は、以下のようになっています。
乳がん患者のうち、乳房のエックス線(マンモグラフィ)などを使った検診でがんが見つかったのは2割に過ぎず4人に3人は、検診を受けずに自分でしこりなどの異常に初めて気づいて病院を受診したことが、日本乳癌学会の大規模調査でわかっています。

直径2cm以下の早期がんで見つかったのは45%に過ぎず、43%は2.1〜5cmに達していたそうです。発見時にリンパ節に転移していた人も、3分の1を占めています。リンパ節に転移しない乳がんの10年後の生存率は約9割と高いですが、転移をしていると7割以下に落ちてしまいます。

もちろん、他の癌でも早期診断、早期治療が重要なことは確かです。画像診断が発達した現在、早期癌が発見される確率も上がっています。機会がありましたら、是非とも検診を受けていただきたいと思われます。

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