薬害肝炎が社会問題化したことを受け、厚生労働省は15日から、通話料無料のフリーダイヤルで汚染血液製剤「フィブリノゲン」についての電話相談の受付を開始した。

午前9時半の開始と同時に電話は鳴りっぱなしになり、つながりにくい状態が続いている。電話は20回線用意したが、応対する職員は11人のみ。「これ以上、職員のやりくりがつかない」(血液対策課)と弁解しており、回線のパンク状態が長引けば社会保険庁の「ねんきんあんしんダイヤル」同様、批判が集まりそうだ。

相談内容は「過去に治療を受けた病院はフィブリノゲンを使っていたか」「検診はどこで受ければいいのか」といった質問が多いという。

「フィブリノゲン」については、すでに平成16年12月、納入先医療機関を公表した上で電話相談を行ったが、その際の公表を知らなかった人からの相談も相次いでいるという。

相談は平日の午前9時半〜午後8時、来月28日まで受け付ける。フリーダイアル0120-509-002
(回線パンク状態 薬害肝炎の電話相談スタート)


舛添要一厚生労働相は6日の閣議後会見で、薬害C型肝炎対策について、「財務省や総務省と相談しなくてはいけないが、方向としては検査の無料化を考えており、ざっと計算すれば、25億円の費用がかかると思っている」と述べ、肝炎の感染が心配な人を対象に、早ければ年明けをめどに医療機関などでの無料検診を実施したい意向を示しています。

この電話相談の混んでいる様子を考えると、もしかしたら検査にやってくる患者さんの累積数は、非常に大きいものとなるのではないか、と思われます。受け入れる病院や過去のフィブリノゲン使用歴の確認など、実質的な処理を行う病院は非常に大きな負担を強いられるようなことが予想されます。

検査は、以下のような手順で行われます。
現在では、以下のの3つの方法を適宜組み合わせて判断する方法が一般に採用されています。
1)血液中のHCV抗体の量(HCV抗体価)を測定すること(HCV抗体検査)
2)HCVのコア抗原を検出すること(HCV抗原検査)
3)核酸増幅検査によりHCVの遺伝子を検出すること

HCV抗体陽性の人の中には、仝什潺Εぅ襯拘鏡している人(HCVキャリア)とHCVに感染したが治ってしまった人(感染既往者)とが含まれるため、これを区別するためにHCV抗原検査およびHCV核酸増幅検査を適宜組み合わせて判断します。

C型肝炎ウイルスの構造は、ウイルスの遺伝子、遺伝子を包んでいるコア、外側を包む外殻から成り立っています。HCVコア抗原検査は、C型肝炎ウイルス(HCV)のコア部分のタンパクを直接検出します。一方、核酸増幅検査は、ウイルスを構成する核酸の一部を約1億倍に増幅してウイルスの有無を検出します。

ですので、
1.HCV抗体検査で高力価→感染の可能性が高い。
2. HCV抗体検査で中力価→HCV抗原検査→陽性なら感染の可能性が高い。
3.HCV抗体検査で低力価→HCV抗原検査で陰性→HCV核酸増幅検査→陽性なら感染の可能性が高い。
4.HCV抗体検査で陰性→HCVに感染していない可能性が高い

といったことが検査で分かります。

こうした検査の他に、インターフェロン療法の負担額を収入に応じて補助するといったことも舛添大臣は発言していますが、果たしてその予算や適応される患者さんの選別など、どのように行っていくのか、まだ具体的な提案がないことが気に掛かります。

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